HOME経営品質leadershipcafe timeきつねの読書名古屋pipi国内旅行記海外旅行記ホテル掲示板

Foxryo's Note Pad
お仕事きつね 【 きつねのメモ帳 】
経 営 品 質
〜foxryoが参加したセミナー・講演などからの気づきメモです。本当にただのメモかも〜
+ + + index + + +
 

経営品質

<< 276-300 / >> 326-350
+ 我々の提供価値は何か
+ DNAを受け継ぐ
+ 認めることで意識が変わる
+ 日に新た
+ 「いざ!」というとき動く組織
+ ダイナミックコミュニケーション組織を目指す
+ 250年先まで計画を立てる
+ 独自性を考えるヒント
+ 事実は真実の敵なり
+ 10円いただいて
+ 企業風土
+ ブランド価値を守る
+ 自分が育てたビジネスモデルと戦う
+ ヤマト運輸のCustomer delight
+ 囲い込まれたい?
+ 銀行はサービス業
+ グローバルでの評価
+ テレビ東京の太っ腹
+ 従業員の健康を守る
+ 行動目標を作る
+ 協力に必要なもの
+ 未来工業との遭遇(3)
「いいもの安く」は正しいか
+ 未来工業との遭遇(2)
「差別化」に基づく経営
+ 未来工業との遭遇(1)
オリンピックに目標はない
+ 作家の目から見た経営



伊那経営フォーラム

レポート一覧(2006-2012)

リッツ宿泊記
+リッツ宿泊記(1)
+リッツ宿泊記(2)
+リッツ宿泊記(3)
+ソウルリッツ宿泊記


きつねのお仕事

我々の提供価値は何か 2012年6月10日(日)

amazonが提供するものは、モノではない。

CEOのベゾスさんのカンブリア宮殿のインタビューを見て思った。
そして、徹底的に顧客の声を聴き、それらをシステムに反映し、提供価値をさらに高め、独自性の領域にまで昇華させた。

「お客様、以前、その本は購入されましたよ。本棚探してみてください。」

顧客の好きそうな本を勧めて「ついつい、買ってしまう」ということをしているだけではないw

いかに顧客が買い物を楽しめるか。

そこに価値を置いている。
実物を見ないと買いにくい靴やカバンは、商品の写真を拡大し、細部まで確かめられるシステムももうすぐ導入されるのだそう。買い物に不便なことは一切取り除く。

以前、「amazonがペットまで扱ったらどうなるんだろう」と友人が言っていたことがある。ひょっとしたらいつかそういう時がくるのかもしれません。

一方、今日、NHKスペシャルで放映されていた「トヨタピラミッド」。
日本の雇用をもう守りきれない。海外生産へのシフトが急速に進んでいる。そして自動車業界にかぎらず、どの業界も新興国狙い。
ターゲットを新興国に絞って、安い賃金で新興国の人たちが買える製品を作る。新興国のパイをどのように配分するか、の戦いになっているような気がする。「拡大」を目指すから、新たな市場が必要になってくる。
amazonの自由さとの違いは、なんだろうか。ものづくりの宿命なのか。amazonはものを作っていないかというと、1つだけある。それは、電子書籍キンドル。自社で何かを製造し始めると、足かせになっていくのだろうか・・・。誰にでもできるはずなのに誰にもできないほど便利。カスタマーインティマシーとオペレーショナルエクセレンス両方を兼ね備えたamazon。

うーん。おそらく、自分たちの商品の価値をモノではないところに置き、他社と差別化していかないと、結局はレッドオーシャン(血みどろの戦い)突入ということになってしまいそう・・・。


DNAを受け継ぐ 2012年6月1日(金)

 「昔のように個性が強くて、パワフルな人たちが減ったように感じる」

とポツリとつぶやいたら、笑顔で

「ここにはいっぱいいるそ、ほれ、そこにも。野武士のように変な奴ばっかりだ。」
といわれてなんだかほっとした。
自分のことは棚に上げ、つぶやいてしまったものの、確信をもって、幾人かの事例を伺うことができたのは、自分にとってとてもよかった。

DNAを受け継ぐ、と簡単に言えても、それは、ドミナントロジックや暗黙知にあって、再現し続けられるものなのかもわからない。逆に変えねばならないところは変えていかねばならないし。

経営理念といった価値観というよりも先輩の発言や行動が自然と脳裏に刷り込まれていく。
  • やりたいと手を挙げた人にはやりたいことをやらせてくれる。
  • チャレンジして失敗しても減俸にも降格にもなる人はいないし、敗者復活さえある。
「大企業のように、失敗するとサラリーマン人生終わり、ということがうちはない。人材が少ないという環境があるからね、」と。そういうのを見て育っていくことがDNAの継承なのかもしれない。

良き先輩たちがいて、その先輩から美学を学び、また自分も「自分が決めたルールを守ることが美学だ」と実行されようとしている。

偉大な先輩たちから学び、それを言葉にして伝えていくことが自分の使命と、総会後のメッセージをまとめているところです。
認めることで意識が変わる 2012年5月24日(木)

ビジョンや理念を示し、それを組織の中に浸透し、全員がトップがいなくてもそれらに基づいて自律的に意思決定&行動する組織になる、というのはありえるのでしょうか。

 「毎年、方針に沿って計画を立てて活動しているが、なかなか成果がでない」

といったようなつぶやきを聞くことがあります。

 「今年は何か違ったことをやってくれるんだよね」

という要望もあったりします。

なかなか理解を得るのが大変です。キーマンである経営トップや活動リーダーが結局、肚に落ちていないと、部下にも伝わってしまいます。そういう微妙な空気というのは何故か伝わりやすくて、そっちは伝わっていることがありますw

では、どうすれば正しく伝わるのか。

常日頃の行動の中にビジョンや理念を入れ込むことです。
特にリーダー。言葉では簡単ですが、結局は本人の肚落ち次第。

リーダーの行動を皆が見ています。リーダー自身の行動と、リーダーが普段何を褒めるのか。
志ある人以外は、大抵上司の方を向いているもの。それを利用しないという手はありません♪

  1. 個人の行動を褒める
    ビジョンやミッション、理念に合致する行動を部下がとったときは、その場でビジョンや使命の文言を織り交ぜながら褒める。
  2. チームの行動を褒める場合
    相対評価になってしまう可能大ではあるものの、「全員の中から毎月1件表彰、年1回その中から1件表彰する」とし、皆の前で表彰する。
一番重要なキーワードは「その場で」。
後から伝えようとしても忘れたり、必要な文献がなかったりといろいろ出てきます。褒められる本人も、「後から言われても・・・」と臨場感や感動が薄れてしまいます。その場で自分の言葉で褒めるということが一番大事だと考えます。

1つ目も2つ目も同様ですが、「皆の前で表彰する」というのはモチベーションにロイヤリティを高めることができそうです。毎月&年間表彰をするとなれば、それに向けてチャレンジする人は必ずいます。

人は褒められるのが好き、という研究をどこかで読んだことがあります。日常の行動にビジョンや理念を組み込むには、やはり褒めることが重要と捉えています。トップやリーダーが認めることで意識が変わる。

リーダーの率先垂範、そして部下を認める、この2つができていたら、加速度的に共有活動が進んでいくのではとひそかに思っているのでした。
日に新た 2012年4月26日(木)

「日に新た」 これも松下幸之助翁の有名な言葉です。

「キミら名ぎの通帳つくった。三人事業部せい。」
そうして、これまた有名な事業部制が始まった。

同じように、創業90周年の節目を迎えた2008年、松下電器は経営をさらにグローバル化していくことを決意し、社名を「パナソニック」に統一した。幸之助さんの「日に新た」が息づく意思決定なのです。

1952年のフィリップス社との事業提携も、不当なくらい不利なものでした。 幸之助さんは、アメリカ出張をしてから1年ほどで決断をくだします。これも「日に新た」を判断軸に決意したものでした。 社内報のアメリカ通信に載っている幸之助さんは、それまでのいがぐり頭(?)から、髪を伸ばしポマードをつけ、紳士のような髪型が変わっていました。ここにもプチ日に新たw 

話を元に戻します。
「これからは、テレビの世の中になる。
フィリップス社は、こっちの権利はないとおもとる。
俺を信用してない。
月給は高いが番頭を雇うつもりで決めたわ。
彼らの技術を利用して、10万円を6万円にできたらそれでええ。

いつも日に新たなものが浮かんでくる。
経営者として、新しさを会社、そして、世間に提供していかなあかん。」
幸之助さんの「日に新た」って、髪型から経営まで、つまり生き方にしみついているように感じる。 そして「日に新た」って、いまやっていることを「変える」ってこと。 「日に新た」は大きなリスクを伴う。

けど、幸之助さんは「成功するまでやる」という決意の持ち主だったから、成功していけたのでしょう。私は自分の仕事で常に「日に新た」を意識しているだろうか。安定には成長はない。
「いざ!」というとき動く組織 2012年4月20日(金)

経営の質を高める、というと、それはリーダーの仕事、と思われるかもしれない。でも、誰も先が見えない戦国時代のようないま、何をすればいいのかわからない、というのは、どこでも一緒です。

そういう時代は中央集権ではなく地方主権。地域で特色のあるものが生まれる。企業でいえば、中央集権に近い大企業よりも中小企業に独自性の花を咲かせるチャンスがある。

とはいえ、底力のある組織が作れればどこでも成長のチャンスはある。

底力=「いざ!」という時に動く組織

いざというとき、動く組織とはどんな組織だろう。

鬼澤さんは、一人ひとりが、「考え、話し合いができる」チームであることが鍵だという。リーダーだって、先はわからない時代だから、これは非常に重要。
人を動かす方法には5つある。「お金、権力、尊敬、共感、恐怖」。この中で、いざという時、誰も逃げずに「やってやろう!」とメンバーが思う人と組織の状況とは?

それは、「尊敬と共感」。

人は管理だけでは動かない。続いて、やる気、まとまり、考える、話し合う、という4つにつながる人と組織のキーワードとは?

その答えは、ざっくりリーダーシップだと思ったんです。でも違いました。

答えは、「雰囲気と空気」

なるほどですね。

では、場の雰囲気や空気を作るのは? その場にいるリーダー、もしくは自分。場の雰囲気は自分が作っている。たとえば、「うちの部門、いつも暗いんですよね」というのは、「私」がいるときに起きている現象。「私」がいなければ、もっと違う空気が流れているはず。これはちょっとコワイ反面、誰でも雰囲気を作ることができるということにもなる。

場の雰囲気はどうやって生まれるのか。表情、言葉、姿勢。やっぱりこれが鍵。リーダーが暗ければ暗いし、やる気をそぐ言葉はモチベーション下げるし、相談にいってもPCを見ていて相談者を見ないような姿勢では、承認が感じられない。

確かにリーダーの表情、言葉、姿勢は場の雰囲気に大きな影響を与えるものの、これはメンバーにも変えることはできる。

自分としては、まずは、その3つを意識しよう。特に「しかめっ面」厳禁。いつも余裕がありげで相談しやすい雰囲気を作ろうっと。サイエンスとアートかぁ。誰かのため、より、使命やビジョン実現に向け、「いざ!」というとき動く組織が、成果をだし、これからの日本を支える成長を果たす会社となるのでしょう。

●この内容は、本日の中部経営塾の鬼澤さんのご講演メモです。


ダイナミックコミュニケーション組織を目指す 2012年4月18日(水)

クロスファンクションチームとかプロジェクト型組織、というのはメンバリングや個々人の評価がしにくいと一般的にいわれる。一方、2011年度日本経営品質賞受賞企業のシスコシステムズには、それがなさそう。

  • 業務上の必然がある:
    すべての仕事がプロジェクト型。協業コラボレーションなしには仕事が進まない。
  • 誰と組めばいいかすぐわかる:
    適切な人材が集められるよう、誰がどんなスキルを持っているか、どんなエキスパートか、といった世界中の社員のディレクトリが一目でわかるようになっている。
  • 仕事の内容・目的が理解しやすい情報がある:
    Playbookで社長はじめすべての人のビジョン、戦略、実行、測定指標が1枚のシートになっており、本人の解説が動画で共有されているから、メンバーに誘われた方も、相手が何を実現したいのかがわかるし、誘う方も相手のビジョン実現に貢献できることを誘い文句にできる。
  • ミーティングがどこにいても気軽にできる:
    Web会議が開催可能
  • 現場に適切に権限移譲する。
  • 評価は管理職全員で話し合う:
    1つ1つのプロジェクトについて、パフォーマンスやポテンシャルを5つに分けて話し合うので、2、3日はかかる。
コラボレーションが「当たり前」化するプロセスと環境が整えられていると感じました。まさに彼らが描いたダイナミックコミュニケーション組織の姿なのではと思う。さすが受賞企業。

また、シスコのコミュニケーションの良さは、本社の姿勢からも感じる。
「アメリカ企業は、本社で戦略を決めてプロセスを標準化し、グローバルに展開する。シスコは、違う。

世界中のシスコのベストプラクティスを集め、本社に取り入れ、うまくいったものをグローバルに広める。それがアメリカ本社の役割。イノベーションはグローバルに生まれている。」 by シスコシステムズ 専務執行役員 鈴木和洋氏
  「事件は現場で起こってるんだ」ですねw すごく共感しました。

ICT企業だからできる、で思考停止せず、何か取り入れられないかな。思わず、シスコの経営品質報告書を自腹で買ったfoxryoでした。

●この内容は、本日の中部経営品質フォーラムのメモです。
250年先まで計画を立てる 2012年4月9日(月)

松下幸之助歴史館では、松下幸之助という人がいかにクロックビルディング(時を創る)な人だったかを知りました。本当にたくさんの言葉と肉声(映像)が未来に役立てるために用意されています。それも、意思をもって。

その中でも「そうだったのか・・・」と思ったのが有名な水道哲学には、250年にわたる壮大な計画があったこと。

1スパン25年として10節あり、合計で250年。
1スパンの中も3つのフェーズに分け、「建設の10年」、「活動の10年」、「貢献の5年」とした。そしてこの3つのフェーズもさらに細分化し、事業の方向性や数字などが書き込んだ。
このくだりも松下幸之助さんの肉声(映像)で残っています。伊那食品工業の塚越会長は、100年カレンダーで企業とは人がつないでいくものであることを示されていますが、松下幸之助さんは、自分が描いた未来をみんなとともに創っていきたいと思う方だったのだと推察します。

それは、水道哲学を初めて社員に伝えるときの映像からも感じ取れます。
「品質の良いものを安く提供することが企業の使命である。

道を歩いていたら、他人の家の水道水を飲んでる人がいた。なぜ他人の家の水道飲んで怒られないのか。 それは、それくらい水道料金が安いからである。

企業は、物資を作り出して世の中に配分する。 すべてのものが、みんなが持っている、安くなる、そういう社会になれば貧困はなくなる。
松下電器をそういう企業にしたい。

この考えに賛同する人は壇上に上がって決意を述べてくれ。
そして、この5月5日を創業記念日としよう!」
次々と壇上に上がり、宣言する人々が映されていました。

日本で初めて経営理念の明文化し、「綱領」として社員に、販売店に、社会に対してコミットメントした松下幸之助さん。
経営は社会とともにある。
いい経営は社会に貢献する。
悪い経営は社会を毒する。
社会性がないと永続しないと、社員400人の時代に語り、成長を遂げてきました。
翻っていまのパナソニックはどうでしょう。あと6年で創業100年を迎えます。
諸行無常。経営環境がめまぐるしく、かつ激しく変わるこの時代に、250年の壮大な経営計画に魂を入れ続けるのか、新たにクロックビルディングするのか。それができるリーダーが求められているのかもしれません。

P.S. なんだか偉そうなまとめになってしまいました・・・。変だな。やっぱり、社会に貢献するということを軸に企業活動をしていくということが、企業にかかわる人たちすべてに好循環であるということを示し、その実現に取り組まれた松下幸之助さんはやはり偉大な経営者です。
独自性を考えるヒント 2012年4月4日(水)

松下幸之助歴史館

社員さん
「テレビのパーツは皆同じなので他社もうちと同じようなデザインを出してきています。うちの特徴を出すのは難しいです。」
松下幸之助さん
「そうか、難しいか。ほな、人間の顔はどないやろ。目と鼻と口と、あるものは一緒やな。せやけど、顔違うわなぁ。テレビも一緒やないか。もう一度考えてみなはれ」
松下幸之助歴史館に着くまでのバスの中、視聴させていただいたビデオで松下幸之助さんの肉声でこの話を聴くことができました。独自性を考えるって、まったく難しいことではないような気さえしてしまいました。確かにそうなんです。
そして、圧倒的な差別化ができるに越したことはないですが、いまや、技術も、スペックも固まってきてしまって、ある意味組み合わせの妙が商品力になる時代。まさに顔のパーツは一緒でも一人ひとり違う顔となるようなポイントを探せばいいはずです。とはいえ、簡単には探せないのでしょうがヒントになります。

経営理念の共有において、その取り組みがマンネリ化していくことがあります。一方で、同じようにやっていても組織によって結果が変わってくるわけで。その違いを探し出し、違う顔をつくっていけないかなとふと思いました。

それにしても、松下幸之助さんにように人にわかりやすい説明の仕方も、できるようになりたいです。
事実は真実の敵なり 2012年3月14日(水)

事実前提と価値前提

久しぶりにこの2つの言葉が並ぶスライドを見ました。ネッツトヨタ南国の横田会長がよく使われていたものです。

そしてこのスライドを使って発表されていたのは、「NPOワークスみらい」代表の竹村さん。
中部マーケティング会議のパネルディスカッションに登場されていました。「みらい」は、障がい者が普通に(最低賃金が支払われる)働く場を創出し、現在120名を雇用、cafeやケーキ作りなどの事業をされています。

現在の形ができあがるまで(そして今もですが)、竹村さんは「事実」といつも戦っていました。

 「(障がい者だから)接客はできない」
 「ケーキを綺麗に切り分けることはできない」

確かにそれは事実です。私を含め、普通の人は、その事実を前に「できない」と思い込んでしまいます。真実はそうなのでしょうか。竹村さんは「事実がわかれば、しめたもの。その事実から解決策を考えることができる」とおっしゃいます。

接客ができなければ、できるようにすればいい。ケーキも綺麗に切れなければ機械を使えばいい。

できない理由を考えるのではなく、何故できないのかを考え、問題がはっきりすれば、おのずと答えは出てきます。

 「事実は真実の敵なり」

というこのコラムのタイトルの言葉は、未来を切り開くキーワードとして竹村さんが挙げた言葉です。

事実に目がいってしまうと、真実が見えにくくなる。、見ようとしなくなる。事実をどんどん解決して上書きし、どんどん真実に近づけていく。「真実」=「価値」と言い換えられそうです。事実前提ではなく、価値前提で考えていくことで、よりよい未来が待っているのではないでしょうか。
月1万円の「工賃」ではなく、自立できる「給料」へ。

竹村さんの言葉に、価値前提で考えているか、普段できない理由を並べていないか、改めて考える機会となりました。


10円いただいて 2012年3月8日(木)

お客様にいくらの価値をお返しできるか。

9円なのか、10円なのか、11円なのか。

自分がお客様だったらいくらだったら嬉しいのか、って考えたら、そりゃ、9円だとちょっと残念です。
自分がお客様だったら、すぐそう答えるだろうに、10円いただいた側だったら利益も欲しいし、力不足な場合は、9円で「まぁいいや」となってしまいそう。

でもそれではお客様は私を信頼してくださるでしょうか。次も私に10円くださるのでしょうか。

やり方を変える、プロセスを変える、考え方を変える、といったことにチャレンジして、より効率的で効果的に価値の増大を図っていく。

そして、相応の価値を上乗せしてお返ししていく。これからの世の中はさらにお客様をしっかり見て、価値を創造するための変革を起こしていかねばならないんだと改めて思いました。

「やることがいっぱいある」のであれば、時間内に終わらせるために何ができるのかを考える。お客様からの信頼、お客様の満足を高めていくことで自らの力も高まっていきます。狙え、12円?!

●以上、3/7開催の中部マーケティング会議の講演会内容からつくりました。


企業風土 2012年2月28日(火)

10か国から担当者が集まるミーティングに参加。
代表者が集まるミーティングだと少し固くなるものの、質問はぽんぽん飛び出す。担当者だと、プレゼンから明るい! キャラクターがみんな立ってる。質問はさらにいっぱい飛び出す。グループディスカッションをしていても、何の壁もなくコミュニケーションしていて、ポジティブ。暗い顔をしながら話している人がいない。

ある国の担当者に、「どんな会社?」と聞くと「いままでで一番人を大切にしてくれる会社。みんな優しい」っていう。

そうなんだ。やっぱり仲間だ、と思う。ていうか、初めて会ったのに、みんな超フレンドリー。英語が不自由なので控えめにしていても近寄ってきてコミュニケーションをしようとしていただける。ほんとにすごい。

会議の場の雰囲気は議長が作る。ニコニコ聴いていて、時々鋭い指摘をジョークを交えていったりする。会議の合間も出席者に話しかけている。なんか、いいなぁ。

こういったコミュニケーションが企業風土を作る。そして海外であっても、うちに合う人が採用されているんだと思う。日本と海外各地って超離れているけど、やっぱり仲間なんだとうれしくなった2日間でした♪


ブランド価値を守る 2012年2月10日(金)

魚介のスパゲティメニューの写真と違う・・・と思うお料理って時々あります。個人的に特にカニ料理はそう思う。そんな出来事が、高級フレンチのcafeでありました。由緒ある、とか、ブランド価値が高い、と思っていたお店なので、カジュアルなcafeであっても私の期待は高かったのです。cafe程度でと思われるかもしれませんが、本当に残念っ。お店が空いていたのも当然の結果なのかもしれません。

店内は、ちょっと古びた感じ。カトラリーやテーブルクロスも少し手入れがよさそうではないなーと思ったのです。そういうのって、やっぱりお料理にも出てしまうんでしょうね。

私はムール貝が苦手なのを伝えると快く変えていただけたのですが、でてきたのを見てビックリ。アサリに変更されているのはいいんですけど、身がほとんどなく干からびてます・・・。食べるところなし。食材の仕入れはいったいどうなってるんでしょう。cafeだから食事はサイドメニューっていうのもあるのでしょうが、正直びっくりしました。

この値段でこのお料理でよいと思っているわけなのね。ブランド価値を守るためには、写真のイメージよりもっと美しいものにして、正当な値段をつけて提供する。そのほうがお客様離れをしないと思います。服でも、物でも同じです。ブランドの名前を冠したものは、プライドを持って守る。商品の値段はお客様が欲しいかどうかで決まる。お店にお客様が集まらないからと安易に安い食材で安い値段をつけるのは、ブランド価値の毀損につながるのだと、実感しました。
ブランドは自分たちが作る部分とお客様が作る部分がある。まずは自分たちの部分のポリシーと作りこみをしっかりせねば。企業の使命は顧客の創造なのだから。


自分が育てたビジネスモデルと戦う 2012年1月21日(土)

どの国で作られた鉄屑なのか、どのくらいの重さなのか、集積場を見てわかる。

それほど鉄屑が好き。「鉄屑が語りかけてくる」という、FUWA METAL USA 社長  増井重紀氏。
M&Aを繰り返し、アメリカで最大手の鉄屑事業の会社を育て上げた。
「最大手の会社になったとき、解体業者から鉄屑をこちらの言い値で安く買い叩いて、高く売る、当然、利ザヤが非常に大きい商売となっていた。しかし、これでいいのかとふと思った」
そこから、FUWA METALを起業し、自分が育てた大手へ弱小企業として挑んでいる!

いまは、零細業者から高く買い取り、それを新興国に安く売る。

これまでのビジネスモデルと真逆なことに取り組んでいることになる。しかもたった6人の従業員で回している。通常横から荷物を入れるコンテナを、発想の転換で立て、その中に鉄屑を入れることで手間と時間とコストを減らした。大手がやれないと見向きもしなかった方法だ。そして、目利きができる従業員を育て、加工しやすい鉄屑を、必要としている国に送る。

きっと増井さんは、大好きな鉄屑を安く買い叩くことにいつしか違和感を覚えるようになったのだ。大好きな鉄屑をその価値に見合った金額で買いたい。そして、その価値を認め、本当に必要としている人に届けたい。そう思ったから起業を考えたのだと思う。

商品の価値というのは人が決める。高くも安くもなる。それによってビジネスモデルだって変わる。
自分の信じた商品の価値で商売をする。それが本当のフェアトレードなのかもしれない。

● テレビ東京「カンブリア宮殿」サイトURL:
 日本人よ、世界で戦うサムライたちを見よ!(2012年1月5日放映) 
ヤマト運輸のCustomer delight 2012年1月15日(日)

いま、中国版SNSで、ヤマト運輸のサービスへの賞賛の声が集まっているそう。
お歳暮に送った商品がお届け先引越しのため、届かなかったことへの対応。中国では、郵便でさえ、100%届くとは限らない。 失礼かもしれませんが、中国の配送会社だったら、届けたことにしてしまうかも。

ヤマト運輸は、中国の業界とは全く異なり、ほぼ日連載の「クロネコヤマトのDNA」の通り、どこであろうと動く。

一、ヤマトは我なり
一、運送行為は委託者の意思の延長と知るべし
一、思想を堅実に礼節を重んずべし
そう、この社訓に基づいて、一人ひとりが動くことができる。
3月の震災での対応、そして、今回の中国での対応。シンプルにこの3つを実践し続けている。

きっと中国人の運転手やスタッフだと思う。中国人のスタッフであろうと、それはクロネコヤマトのスタッフなのだ。

お客様に電話をして、先方が何度も不在で荷物が届かないことを告げ、要望を聞く。結果、 お客様の自宅に届けることになる。ここまでは日本人が聞いても普通。
すごいのはここから。お歳暮の中身はフルーツで、ラ・フランスだけは痛んでいるかもしれないからと、年明けに新しいラフランスを買って別送したというのです。

クロネコヤマト、すごすぎます。「ここまでやるのか」というサービスには感動が生まれます。次もクロネコヤマトに。お客様とSNS を読んだ人たちは、クロネコヤマトに厚い信頼を寄せるでしょう。

どこに企業の価値を置くか。「かならず届ける」だけではない。そこに「Customer delight=お客様の期待以上の品質、製品、サービスを提供することで、お客様が感動を覚えること」がある。中国だから日本と同じようにはできない、という企業が多い中、クロネコヤマトのDNAが光る。

● ヤマト運輸が届けてくれた感動が中国の微博にこだました
 by Diamond Online 莫 邦富の「中国ビジネスおどろき新発見」2012年1月12日 
囲い込まれたい? 2011年12月26日(月)

 「あなたはTSUTAYAの会員だと思っていますか?」

いつもTSUTAYAでビデオを借りているという小池栄子さんに問う。

答えは「No」

会員カードは持っていても、顧客の側には意識はない。
そして自分だったら、どこでもポイントがたまるカードが欲しいし、どこでもポイント還元できるのがいい。

そう考えた増田社長はポイントカードをすでに導入している企業に提携を提案する。
そこにはTカードのゆるぎないメリットがある。
レンタルビデオ店で作るカードなので、住所・氏名・年齢がわかる。それとPOSデータを結び付け、業績アップが図れることを示す。実際、ファミレスで、数量は出ている料理が実はリピートオーダーが少ないということがわかり、不満としてあがっていた麺を変えたら売上2倍! そんな結果を示されれば、ただのポイントカードではなくTカードを選ぶはず。

お客様側はそうやって使用店舗が広がるTカードの恩恵に浴して、ポイントを貯め、1ポイント1円で好きなところで使う。

まさに三方良し。11月にはYahoo!ショッピングでも使えるように。会員企業とのコラボイベント企画などもたくさんある。
しかも、TカードがなくてもTポイントがたまる仕組みも! いまや日本国内で3人に1人が持つ。ちなみにワタクシ持っておりません・・・。

 良い企画をすると、人が集まり喜んでくれる。

囲い込み、ではない。

Tカードの登録が少ない60代、70代の元気なシニア層の集まる場所をつくる。

結局、増田さんが行きたい場所を作っているような気もしますが、「自分が顧客だったら」がありきで行動されていることが成功要因なのだと確信しました。

●テレビ東京カンブリア宮殿バックナンバー
 カルチュア・コンビニエンス・クラブ 社長 増田 宗昭氏
 


銀行はサービス業 2011年12月4日(日)

「お客様が銀行でお金を下ろして、隣にあるコンビニで公共料金の支払いをされている」

これに危機感を覚えた行員たちは、まるでコンビニのような支店を作った

そのほかにも、銀行の枠から飛び出した面白い取り組みをしている。たとえば、お金を下ろす時、ルーレットが出て、当たれば手数料が無料になる、とか、ドライブスルーとか、銀行利用にポイントがつく、とか、24時間バンキングとか、移動店舗とか・・・。

かなり昔に、銀行での取り組みで注目を集めたのが、ジャンボ宝くじ付定期預金を発売したスルガ銀行がありましたね。

そして、前出のユニークな取り組みをしている銀行とは、大垣共立銀行です。
そのほかにも、地域密着で、イベントを主催し、お客様である企業と販売者を結び付けたり、コンサルのようなこともされています。地元企業を知るためにも、製造業やコンビニなどで1年間働く、という制度もあります。そういった経験が、お客様へのサービスにつながっている印象を受けました。そして、その結果、取扱額が1兆円も増加している。

 「銀行はサービス業」「お客様にとって、どうあればいいのか」

それを常に考えながら進化している。

これまで大垣共立銀行を利用したことはありませんでしたが、面白そうなので思わず名古屋に支店がないかぐぐってしまいました。名古屋駅と栄のラシックにあるようなので、口座作ってみようかな。そうそう、なぜかWEBで支店の場所が探しにくかった。ATMの場所は住所があるんですけど。それ以外はいらない、という判断なんでしょう。これはスルガ銀行しかり。ネットバンキングの時代だからでしょうね。

いずれにしても、こうしたお客様の側に立った環境づくりには、頭取の強い意思と行動が行員に伝わっていて、彼らも行動できているところに鍵があります。「何で褒められるのか」というポイントも、普通の銀行とは異なり、きっとユニークなものなんでしょうね。

●大垣共立銀行URL; http://www.okb.co.jp/index.html


グローバルでの評価 2011年12月1日(木)

保有する知的財産データを基に知財動向を分析し、「トムソン・ロイター 2011 Top 100 グローバル・イノベーター・アワード」が選考・発表されました。これ、今年初めて創設された賞。

過去3〜5間の特許データの集積を、「成功率」、「グローバル性」、「影響力」、「数量」からなる4つの評価基準で分析したものです。100社のうち、国別の受賞企業数は以下の通り。

  1. 米 国       40社
  2. 日 本       27社
  3. フランス      11社
  4. スウェーデン    6社
  5. ドイツ        4社
  6. 韓 国        4社
  7. オランダ       4社
  8. スイス        3社
  9. リヒテンシュタイン  1社
グローバルでの評価、ということで日本企業のランクインはこれまであまり見たことがありません(もちろん、トヨタやソニーなんかはありますが)。米fortuneの「もっとも誇りの持てる企業」でも上位には入っていません。
言語の壁や、そもそもグローバルに情報開示・発信をしていない、という要因もありそうです。

一方、今回の調査は、特許出願数が大きく影響するので、米国に続いて日本企業が多く含まれています。日本を押しのけて経済大国となった中国は1つもなく、韓国でも3社だけでした。

日本の企業の独自能力として、「モノ創り」というキーワードがあぶりだされているような気がします。

ちなみに韓国の受賞企業は、Cheil Industries、LG電子、LS Industrial System、サムソンの4つです。

 「不景気を乗り越え競争に打ち勝とうとする
  企業や国家にとって、
  イノベーションは成長と繁栄へのパスポートです。」

トムソン・ロイター IPソリューションビジネス最高責任者


確かにそうかも。認められるアイディアや技術を出願してくださっている、うちの会社の開発者の皆さんに感謝です。そこから新しいものが生まれるといいなぁ。

100位までの会社名一覧をご覧になりたい方は、以下のリンクをご覧ください。

●特許動向からみる世界の革新企業トップ100社を発表(ロイター通信 2011年11月29日)URL;
 http://science.thomsonreuters.jp/press/release/2011/515197/
  
テレビ東京の太っ腹 2011年11月12日(土)

いつも録画して見ているテレビ東京の「カンブリア宮殿」。このコラムでも気づいたことがあると書き留めてます。それがなんと、無料でネット上で見られます。しかも、未放送部分まで!

先月の未来工業さんベンチマーキングの事前課題として、「カンブリア宮殿の動画をみておくこと」というのがあり、初めて知りました。

テレビ東京オンデマンドがあるにもかかわらず、どうしてなんだろう。

いつからなんだろう。

とぐぐってみると、

本件は、2社が共同で番組の認知拡大、視聴者サービスの向上を主眼に、 実験的に配信を開始し、テレビ番組関連動画のインターネット上での ユーザーニーズの分析や、番組の総合的な価値向上を目指すために行います。
とのこと。以前からカンブリア宮殿の動画はyoutubeなんかにもアップされていたりしたので、もういっそのこと的な理由もあるのかもしれません。ドラマよりは見る人が少ないのかもしれないし。

そして開始日は、2010年10月14日。1年ちょっとたったところです。

この動画、1つの番組が4本くらいに区切られていて便利。もちろんそのまま最後まで連続してみることもできるし、よくできています。未公開部分も追加されているのでお得な気分にもなれるし。

また、私にとっては録画を消してしまったものでも、「もう一度あのシーンが見たい」というときに便利。 テレビ東京さん、動画配信ありがとうございます!

実験的、ということなので、そのうち有料に戻るのかもしれませんね。

●カンブリア宮殿 動画配信URL;http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/dogatch.html
従業員の健康を守る 2011年11月4日(金)

うちの会社には病院があります。パナソニックをはじめ、従業員を多く抱えている製造業は病院を自社で持っているところが多い。
自社で病院を持っている会社を調べたサイトから会社名を引用すると、日立、東芝、新日鉄、三菱重工、トヨタ、マツダ、いすゞ、キッコーマンといった製造業に加え、旧国有/公共企業体系のJR、NTT、日本郵政、公益企業の東京・関西・中国の各電力会社、あとは東急だそうです。

労働安全衛生法上には、健康診断について定められていますので、どこの会社でも従業員は健診を受けることが義務になっています。

先日、名古屋駅を歩いていたら移動健診車が路駐していて、近隣の会社のOLの皆さんが並んでいました。これを見て、うちの会社に病院があって良かったなぁと薄ぼんやり思っていました。

それが、鮮明な思いになったのは、今日の健康診断での女医さんの一言。

「本当は退職してからのほうが健康診断って必要なのよね。ただ、それは個人に大きな負担がかかるのよ。おたくの健康保険組合は多額の費用を健診に拠出しているから、働いている間は、しっかりいろんなオプションつけて調べておいたほうがいいわよ。」
いまどき、病院の経営は非常に厳しい中、内科、外科、整形外科、眼科、婦人科、歯科、小児歯科、放射線科がある。具合が悪ければ勤務時間中にいけるし。

昭和29年にこの病院をつくり、従業員の健康を守ろうと考えてくださった創業者の決意に感謝です。
行動目標を作る 2011年11月2日(火)

今日は、2年ぶりのアセッサー認定更新研修。今年のテーマは、成熟度。

「各プロセスにおいてPDCAが回っているか」の「C」までは、どのように行なわれているかが目に見えやすい。

では、「A」は? 

Aは学習。学習ができているかを何で見るのか。

結果指標から見る。

成果を出すには、目的をうまく設定しなければならないが、目的は定性的な表現になるので、難しい。
では、どうするか。

目的を具体的な目標に置き換える必要がある。

成果を出す目標には、2つある。

一つは、成果目標。
たとえば、「売上向上 1000億円。

そしてもう一つは、行動目標。
これは、「重点顧客10社を10回訪問する」、といったような具体的な行動の指標。その結果、売上向上につながらなければ、訪問が売上向上の要因にはならないことがわかるので、この行動目標を訪問以外のものに変えていくことができる。
成果目標だけ経年で追っても、「売上上がらないなぁ」で次のアクションには全くつながらない。

また、結果を見るときには、3つの視点が必要。
@目標の高さ(競合と比べてどうかも含む)、A目標達成度、B改善度(経年変化)。

プロセの成果が出ているかどうか、結果を見て判断する、というのはこういうことなのだ。、
いまさらながらに、そうか!と思う。

井口先生、ありがとうございます。端的かつ、わかりやすい説明をしていただき、頭がすっきりしました。
自分の仕事の中でも行動目標にまで落とすことをこれからやっていきます。
協力に必要なもの 2011年10月28日(金)

  • 相手に自分が何ができるかを示す
  • いま何をしているのかステップごとに口頭で宣言する
  • 確認しながら進め、相手の不安を解消する
全く知らない誰かに自分を信用してもらい、協力を得ながら物事をすすめていくには、上記3つが必要なんだと、今日の救命講習で学んだ。

救命の連鎖をつなげるには
  1. 反応があるかどうかを確認
  2. 周りの人に協力を求める。
    119番通報、AED・医者探し
  3. 呼吸があるかどうかを気道を確保して確認
  4. 呼吸がなければ、人工呼吸(2回)
  5. 胸骨圧迫(1秒間に1回×30回)
  6. AEDがくるまで、4と5を交互に続ける
  7. AEDでの処置
  8. 4と5を繰り返す
  9. 救急隊員が到着したら任せる
上記一連を応急手当として行なう。
応急手当を担当する人は、自分に自信があっても、周りの人は、「本当にこの人で助かるのか」と迷う。

そのために、上記のプロセスすべて、始める前にはっきりとした口調で大きな声で伝え、1つずつのプロセスごとに「正常な呼吸がありません」といった言い方で伝える。
そうすれば、周りの人に「この人は応急対応についての知識がある」と分かるからです。

そして何より重要なのは、多くの人々が、倒れている人を助けたい、という思いなのでしょう。

宣言・確認・結果報告→宣言・確認・結果報告・・・

プロセスを踏みながら協力を得る。
相手からの協力を得るには、「宣言・確認」をすることによって、信頼を得ることなのだ。
先日、メールのやりとりを始めたばかりの中国のグループ会社のスタッフから、「foxryoさんの写真が見たいです」というリクエストが届いた。メールだけでなく、相手を知ろうとすることって案外重要。相手を知る、知ろうとする、そのレベルが深まればお互いの信頼に繋がり、協力しあえる鍵なのだ。。
未来工業との遭遇(3) 「いいもの安く」は正しいか 2011年10月15日(土)

企業の目的は、「儲けること」

日本の企業数は675万社。
みんな何故会社を作ったのか、それは金儲けのためでしょ?
日本の企業は、「いいもの安く」で世界を制覇してきたが、儲かっている企業はほとんどない。

毎年4000万円以上利益を出している企業が公開されるが、その数は約8万社。3%の会社だけが儲かっている。パナソニックは経常利益率3%。日本の製造業平均はたったの3.5%。アメリカは10倍の35%。

ほとんどの会社が過当競争をしている。

日本人は、「儲ける」という言葉を使いたがらない。

金儲けしたいのは、社員たちにまぁまぁ幸せな生活と、税金を払って社会貢献するため。私はこれが使命だと思っている。

それを実現するには、どうするか。

97%の儲かっていない企業と反対のことをやれば儲かる。徹底的に他社がやらないことに取り組んできた。

それが「差別化」戦略だ。


「大量に買うから安くなる」という考えも、わからんね。大量に受注すれば、残業代もかかるし、設備稼動などで電気代もかかる。

   ・  ・  ・  ・  ・  ・  

未来工業は、お客様が感動する製品を開発し、自分たちが値付けの主導権を持っている。値崩れもない。いいもの(=差別化されたお客様が感動するもの)を作れば、それ相応の対価をもらうことができるというわけだ。

山田相談役の論理は正しい。ではなぜ97%の会社はそれができないのか。

「日本人は高いものは買うんだよ。だから工場見学も2000円とってるんだよ。2000円とるのも差別化。それで年間1万人もくるんだよ。韓国なんか3000人くるんだよ。」

実際、私たちが訪問した時、台湾と中国からそれぞれ20人ずつ位の団体がいました。

安いものと高いもの、どっちが売れるんだろう。というか、「企業は社会の公器」だと改めて思った。儲けて、社員と社会に貢献する。日本の企業は、いまこそ「いいもの安く」を捨てて、新たな成長をしていかなければならないのではないでしょうか。


未来工業との遭遇(2) 「差別化」に基づく経営 2011年10月12日(水)

未来工業には社員が約800名いるのに人事部がなく、採用は各部署、新人研修は総務部門が会社概要を改めて説明するだけで翌日から各職場で仕事。ローテーションもない。各部門が責任もって雇ったのだから、育つまで面倒を見てね、ってこと。

普通の企業にあるものが、ここにはない。

上記に加え、残業なし、目標なし、ノルマなし、報連相なし、階層教育なし(管理職も)、制服なし(現金支給)、新品のA4用紙なし、携帯電話なし。
そして、新製品開発にほぼ制限なし。


一方、他の会社にないものが、ここにはある。

全員社員(パートはいない、)、年間140日の休日、産後休暇3年、定年70歳、副業OK、給料現金支給。
必ず500円もらえる提案制度、3人集まれば毎月1万円もらえるグループ活動、毎年の国内旅行、5年に1回の海外旅行・・・。

そして、会社の経営そのものが「差別化」されていることに加え、社員全員の仕事の「差別化」へのチャレンジと「常に考える」権利。

「常に考える」権利には、「虎の穴」のような厳しさがある。失敗するとわかっていても敢て失敗させ、二度とその失敗を起こさないように導く。転ばぬ先の杖は上司がだすと、同じ失敗をすることがあるからだ。また開発部門でもチームで仕事することはなく、個別最適の集積が「差別化」に基づく全体最適となっている。

あ、横道それました。

大手メーカーは「成功するかどうかわからないからやらない」というものを、未来工業では、潜在ニーズの段階で発掘し、即商品化して売る。お客様から「こんなの欲しいな」といわれたものや、「それ他社のにあるじゃん」というものは絶対につくらない。「面白い」ものを作る。「面白い」と「スピードが早い」というのが差別化だ。結果、お客様に「未来のは高い」といわれながらも買っていただける商品価値になる。これが利益の源泉。

山田相談役は「企業は儲けるためにある」という。「“いいものを安く”なんておかしい」とも。社員が喜んで仕事できる環境を提供するためには儲けがなければならない。

小さな倹約、大きな浪費  「小さな倹約、大きな浪費」

蛍光灯を消すのも、自分の給料につながっていると社員が身にしみて分かっているかどうか。売上につながらないことや、いらないものは徹底的に省き、社員が喜ぶ旅行や社会貢献にはたくさん使う。要は、メリハリをもって楽しくやろう、ということ。

今日お話を伺った営業・設計・総務のお三方の発言や応対には、「差別化」の未来イズムがあふれていました。「浸透」というプロセスは日々の先輩たちの「常に、考える」の姿なのだと確信しました。


未来工業との遭遇(1) オリンピックに目標はない 2011年10月11日(火)

伊那食品工業は売上目標を持たない。そして塚越会長の「年輪経営」のお話は夢のようではあってもシンプル。

そして今日訪れた未来工業も売上目標を持たない。

上場企業であるため、年に2度、「しかたなく」(!)数字を提示されている。

目標を立てて何かいいことあるの?

と逆に切り返されたfoxryo。「差別化」戦略だけでなく、何か社員が一丸となるものを知りたくてが伺った時のことである。未来工業にはノルマもない・・・。

  • オリンピックの選手は、100%の力を出し切るでしょ。
    その結果が順位でしょ。
  • そこには目標なんてない。
  • 目標を立てると、100%達成すればいいと考えてしまうもの。
  • 目標を設定して、それを下回ったら社員が罰金払ってくれるの?
    なんにもないでしょ。
  • 目標よりも、社員一人ひとりが考え、100%の力を出し切る方が大事
はい、この目標がないことも「差別化」だとおっしゃっておられました。

加えて、総務課の方から「個人にも目標はない、ただ、面談だけは、それがないことに社員から不満の声があがる可能性があるので一応やっています。」と伺いました。未来工業は未知との遭遇ばかりですw
作家の目から見た経営 2011年10月3日(月)

経営は、少々乱暴に言えば、哲学と、さまざまなコミュニケーションの集積のようなものです。
これは、テレビ東京の「カンブリア宮殿」のメインインタビュアー村上龍氏の言葉。

一方、経営品質で説明される経営とは、次のようなことです。
経営という言葉は、「経」と「営」という字から成り立つ。
経は、土地に張った糸のこと。何もない土地に「こんな建物を建てよう」という構想を練って実際に建物を建てていく。建物を建てる前には、まず図面を引くように糸を張る。そして、糸に沿って建物を建てていくことを「営」という。
つまり経営とは、目的や思い、夢を持ち、構想を練り、人を巻き込み実行し、成果を出すこと。
「哲学」は「目的や思い、夢、構想」に置き換えられ、そして、コミュニケーションは「人を巻き込み実行する」ことに置き換えられる。

村上龍氏の言葉は、的を得ていて、わかりやすい。コミュニケーションによって、構想をより良いものにできたり、戦略実行にドライブがかかっていく。お客様との間のプロセスだって、コミュニケーションなのだ。

そして、コミュニケーションの原則は、自分自身と関係者が「共通の目的」に納得・共感できていて、それに対して「貢献意欲」を持てること。

経営には、最初の「糸」が大きな鍵を握る。ん? 人生も同じか・・・。
<< まえの【経営品質】へ

▲トップへ

つぎの【経営品質】へ >>

きつねのお仕事
景気が低迷する中、株価を上げ、最近少〜し有名になってきたメーカーの会社員です。 お客様や市場の変化を素早く察知して、その変化に柔軟に対応することのできる「At Your Side」な企業文化を持つ組織作りを後方支援しています。
経営品質協議会認定アセッサー

▲トップへ


Copyright foxryo's note pad. All Rights Reserved. since 2003.04.24

inserted by FC2 system