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Foxryo's Note Pad
お仕事きつね 【 きつねのメモ帳 】
経 営 品 質
〜foxryoが参加したセミナー・講演などからの気づきメモです。本当にただのメモかも〜
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経営品質

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+ ダイバーシティを戦略に
+ ロードマップを描く
+ 強さは見えないものの中にある
+ 地域創生の戦略勘違い
+ 収益が出るビジネスモデルを描く
+ 対話のゴール
+ 事業転換を起こせる組織
+ お金を生まない部門
+ 病院を基軸に地域再生
+ 集客するのではない
+ 御用達の成功の方程式
+ 大規模店舗の行方
+ みんなで話すと見えてくる
+ イノベーションを起こす組織
+ その土地のいいものを少し工夫する
+ 競争力ランキング
+ 働く、ということ
+ 伝統を後世につなぐ
+ ドミナントロジックを感じる
+ 感動分岐点を見つける
+ 履歴を残す
+ JINSの機能開発
+ “住む”という価値
+ 儲けなければ事業じゃない
+ 一強はメルトダウンを起こす
+ 学びあう
+ 外からの目で検証する
+ 観光とは地域の文化を味わうこと
+ 情報を共有する
+ 数値を読む
+ 顧客満足サイズ
+ 日本の子供たちに
+ 合目的な仕事
+ 価値前提で動く組織
+ こっそり開発するDNA
+ お客様を決める
+ 働きがいのある会社に
+ 関わる人たちの役に立つ
+ 働き続けたい人に仕事を創る
+ 顧客価値を創る
+ まずは人ありき
+ 性善説で経営するダイキン
+ 社会に貢献する会社
+ トップの本気と行動
+ 事業継承と未来に向けて
+ 野心というより志
+ 会社の目的とは
+ すべては経営品質との出会いから始まった
+ 全体最適での公正
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伊那経営フォーラム

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きつねのお仕事

ダイバーシティを戦略に 2015年10月26日(月)

経営環境の変化、そしてそのスピードの加速。それらを考えると、優れた経営者のアイディアだけでは立ち行かなくなってきている。ビジネスの種を見つけ、孵化させるためには、これまでと違った視点が必要。

今日は女性活躍推進への取り組みについて数社のトップの話を聴く機会がありました。どこの会社もただ単に「女性だけ」の活躍を推進するのを目的にしておらず、多様な人が活躍するダイバーシティを戦略として取り組もうととしているのだと感じました。その中に女性活躍があるというイメージです。

女性活躍に関していえば、統計的に女性管理職が増えた企業の業績が向上しているという数値もあり、今まで経営や商品開発に取り入れてこなかった新たな視点が功を奏していることを示しています。

一方で、一朝一夕に多様な人が活躍する組織にすることはできません。
制度を作っても、活用されていないことは多々あります。育児休暇、短時間や在宅勤務など、「ある」だけで誰も使わ(or 使え)ないということです。

パネリストの一人がおっしゃっていたのは、ドイツでは日本と同じ時期に男女雇用均等法のようなものができてその成果として世界で一番優秀なカーレースのエンジニアを育成した例です。日本とドイツの差はどこにあるのか。それは制度を運用し、育成やチャレンジする機会を与え続けたからに他ならない。

人に対するレッテルを外すことも同時に必要。「まだ早い」「能力がない」「適性がない」から「言っても無駄」「きっとできない」という選択を捨てる。やる気のある人にチャンスを与えるってことも大切。

全ての人の力を結集できたら、それは明るく楽しく元気でサスティナブル(持続性)な組織と社会ができあがっていくのではないでしょうか。

P.S. 偶然、「名古屋タカシマヤで「働く女性」向けフェア 女性社員が発案」という記事を発見。女性向けスーツ・仕事着売場ってアイディアも面白いですよね。→記事はここをクリック (出典:名駅経済新聞)


ロードマップを描く 2015年10月21日(水)

 「写真撮ってどうするんですか?」

と聞かれ、How(どうやって使うか)を答えてしまった。

その写真をシェアすることは、グローバルにいる仲間に「うちの会社ってこんな会社」を伝えることであり、理念共有は日常の中にあるってことを伝えることになる。

WHYを答えることで、納得や共感が生まれる。

誰かに今やっていることを伝える時に、ロードマップを描いておくといい。
もちろん、自分自身の考え方を整理して、目的と目標が明確にできるということが一番大きい。

加えて、長期的に物事を考えることで、もし目標達成ができなくても、目的から軌道修正が可能。

ロードマップを描くには、順番がある。

  1. あるべき姿を書く
  2. 現状を書く
  3. 3年後の目標とそれが達成できた時の状態を書く
  4. 1年後の  〃
  5. 2年後の  〃

2年後の目標と状態が書けない場合は、1年後の目標が低すぎるのかもしれないし、3年後の目標が高すぎるのかもしれない。

なぁんて、こうやって書き方や考え方を書くことができても実際ロードマップを書くのはfoxryo的に難しい。ただ、少なくとも、「目的を伝えること」は常に意識してコミュニケーションをとることで、自分も周りもプロセスが押し付けにならず、自由に解放されるから、ハッピーになれる♪ 

腰を据えてこれからの3年のことを考えてみようっと。


強さは見えないものの中にある 2015年10月15日(木)

世界60か国に265社。そこで働く12万人が意思決定と行動の軸とする一つの価値観がある。それは、1943年に明文化し、制定されたクレド。そしてその会社は129年間一貫して人の命と健康に投資し、社会にに貢献し続け、業績も向上し続けている。

そんな会社はどこかというと・・・、そう、ジョンソン・エンド・ジョンソンです。

でもクレドがあればどんな会社もそんな状態になれるわけではない。 絵に描いた餅にならないように浸透するポイントがあり、それに取り組んでいる。

 1.掲げられている価値が明確である
 2.全ての社員がその価値を理解し自分のものにしている
 3.息づくためのプロセスがある

クレドには、顧客、全社員、共同社会、株主。この4つのステークホルダーに対する責任が書かれている。その責任はジャグリングのようにどれ一つも落としてはならない。そのためにも全員が理解できるように母語で読めるようにしている。そして、時代にあわせてアップデートする。

数年に一度、クレドチャレンジミーティングでクレドに書かれていることは正しいか、自分はクレドを実践しているかを確認するというのは有名だが、こんなワークもある。自分の子供に何故このクレドが素晴らしくていいものだということを寸劇風に説明する。子供にどうすれば伝わるか。わかりやさを考えることでクレドに対する理解が深まり、自分のものになっていく。

そして、息づくためのプロセスとしては、1つはJ&Jの経営の健康診断であるクレドサーベイ、もう1つはクレドに則った行動をとった人が評価される人事制度。サーベイは、グローバルには2年に1回。68個の質問で、全社員に聞く。結果を待つマネージャーは戦々恐々。何故なら、数値が落ちていると業績が落ちると経験則でわかっているから。人のモチベーションやクレドの実践は結果に影響する。PDCAを回して数値の改善に取り組んでいるが、目的は組織の健全性を高めること。数値は目的にしない。参加率はグローバルで90%程。

リーダーシップ開発も重視。リーダーがロールモデルたるための基準と仕組みがある。そして、上司と部下のカンバセーションは密にとる。何かをやっちゃいけないという時代は終わった。4つの責任から自分が何をするのかがカギ。すべての核はクレドにある。そう、強さは見えないものの中にあるのだ。

●出典:中部経営品質協議会月例会 ジョンソン・エンド・ジョンソン 大島恵美氏講演 2015年10月13日 メモ


地域創生の戦略勘違い 2015年10月2日(金)

地方創生の戦略のポイントは、「地域からお金を流出させないこと」。それに尽きるのだと今日の生産性フォーラムで学びました。

その事例として、2つ。

1つは、鳥取県のスタバ進出。

県知事が「スタバはなくても砂場がある」といったことから、「すなばコーヒー」ができて話題に。そして、それに乗じてスタバが進出。大繁盛で喜んでいるが、それを喜んでいてはいけないという。

そもそも何故スタバが鳥取県に出店しなかったのか。そこに大きな理由がある。

県知事は、「スタバはなくても澤井珈琲がある」と言うべきだった。

地元に誇れるコーヒー屋さんがあり、それをPRすることで地域の活性化ができたかもしれない。スタバが繁盛しても意味がない。


2つ目は、TUTAYAの図書館運営進出。
佐賀県の武雄市図書館が人気になり、経済効果も高く、地方創生の事例として取り上げられた。しかし、そこに置かれた本の選定であらたな波紋が・・・。小牧市でも同様にTUTAYA進出が決まっているようなのですが、ちょうど明後日10/4に住民投票がおこなわれるそう。

佐賀では、地元の方から寄付された郷土史などに触れる本はすべて廃棄。見栄えはオシャレだけど、10年前のWORDやエクセルのマニュアル本が置いてあるのだそう。TUTAYAを運営するカルチュアコンビニエンスクラブ系列には古本屋もあり、そこにあるものが流用されたのではないか、とのことでした。

要はこれまで何十年と「地方創生」が叫ばれて取り組まれてきたものの、誰も検証していない。結果的にどんどん状況は悪くなっている。政治家は数年で替わり、役人は経済のことはわからない。

やみくもに地方創生といって、全国一律にお金がばらまかれ、どこもかしこも地域商品券を発行。ある都市ではその運用を銀行に任せたら、銀行員が優先的に商品券を買い占めていた事例もあるそう。東京や名古屋でも地域商品券があるけど、地方なの?という。 商品券で買えるものは地方の産品だけにするなどの工夫がなければどんどん地方からお金が県外に流れてしまう。

ギリシャのデフォルト騒ぎを例に挙げ、ユーロに入っていなければ、自国通貨で調整ができるがそれができないからドイツや他国の支援が必要。鳥取県も日本円だし、地域商品券を出してもそれは結局国債なんだし、最終的に国民の負担になる。

これまでのやり方を検証して、その地域にあった戦略をたてない限り何も変わらない。
解決策は外から持ってくるのではなく、自分たちの強みに光を当てていく。


このお話を伺って、何も変えられないのはやり方がまずいから、やり方を検証して、自分たちの強みを活かし、効果が見えるように戦略を立て直すことの大切さを改めて感じました。

●出典:生産性フォーラム2015 真の地方創生を考える 慶応義塾大学法学部教授 片山善博氏 2015年10月2日 メモ


収益が出るビジネスモデルを描く 2015年 9月24日(木)

「1台あたり、35軒のルートを構築する。」

それが、移動スーパー事業を成功させるかさせないかを分けるといっても過言ではない。

移動スーパーは全国各地にいろいろあるけれど、「とくし丸」のように、生鮮食品が食べたいけど歩いて買いに行けないお年寄り、移動スーパー事業を始めたいスーパーと個人をマッチングすることを用意周到なビジネスモデルに仕上げているところはないんじゃないでしょうか。
まさに三方よし。

一連のフローとしては、こんな感じ↓

  1. 移動販売をしたいが自社ではできないスーパーから依頼をうける
  2. とくし丸が、移動スーパーの個人事業主になりたい人を探す
  3. 移動販売のノウハウをレクチャーする。
  4. 個人事業主が販売ルートを1軒1軒歩いて回って需要を確認し、構築する
    地域の別のスーパーから30km圏内では商売しない。
1日のルート販売としては、こんな感じ↓
  1. 朝の仕入れは、依頼されたスーパーの棚から個人事業主がピックアップ
  2. 構築したルートを回り、家の玄関先や庭でトラックの荷台の陳列棚をオープンする
  3. お年寄りが買い物する
  4. 商品の値段は、1個あたり10円がスーパーでの販売価格に上乗せされる
  5. ルートを回り終えたらスーパーに戻って、売上を報告。
  6. スーパーの店員さんが残った商品をスーパーの棚に戻す。
    値下げが変更が必要なものがあれば修正する。
売上は平均で1日当たり7〜8万円、人によっては11万円ということもあるそう。

また、とくし丸のルートを使って行政が老人の見回り事業も委託を始めていたりする。これまでは家族や近所の人が担ってきたものの、3人に1人が65歳以上という世の中の到来を見据えたら、とても重要な事業だと心から思う。

加えて、現在とくし丸では、お札だけ下ろせるキャッシュディスペンサーを開発中。番組を見ていたとき、1日に3本しかないバスに乗って、あのおばあさんはどうやって年金をおろしているのだろうと思っていたので、社長の住友達也さんの"At your side."さに感動。

近々、移動スーパーを始めようとしているA-Coopの職員さんとの市場調査では、「案内をするのではなくて、需要があるかどうかを確認してください」とおっしゃっている姿に本当に感動した。職員さんと住友さんとでは行動とお客様に対する姿勢が全く違う。誰もがHappy-Happyになれるビジネスモデルをこれからも探っていかれるのだろう。

●とくし丸URL:http://www.tokushimaru.jp/
 出典:テレビ東京「カンブリア宮殿」2015年9月17日 放送

対話のゴール 2015年 9月 9日(水)

申請企業のトップが“この視点はなかった。役に立つ!”と思わず発するフィードバックにしよう。
そのために、全員が発言し貢献しよう。
対話のゴールを自分の社会的手抜きで決めずに進んでしまった感がある。

岡本先生にPRAMを教えていただいていたのに・・・。こうしてみると、昔の方が良く考えていた気がする。今は、慣れた思考で手抜きをしているのかも。

今日の経営品質セルフアセッサー認定更新研修で、日々できていないことがわかっちゃいました。これをやるかやらないか。対話は学習の視点からも重要。うん、明日から取り入れよう!

【対話】
事前の状態:話し方、聴き方、意見交換の仕方、話し合いのまとめ方を知らない。言いたいことを言い、人の話は聞いていない。

学習: 集団意思決定の仕方、病理、会議の目的別の進め方、ファシリテーションなどを徹底する。

目指す状態: プレゼンテーション、インターラクション、インタビューの能力を誰もが持っている。どのような対話法が“場”を作るのか検討している。
まさに言いたいことだけ持ち時間の3分で話そうとしてしまったfoxryoでした・・・。

加えて、最初に話し合いの計画を作るところでも、ゴール設定をして振り返りが必要ということを講師に言われたときに、どういうゴールを設定するといいかなと思ったものの、ここでも社会的手抜きをしてしまい、講師にアドバイスをもらい、かつ例示されたものを仮置きし、グループ内での合意も得られていなかったような・・・。

話し合いの振り返りをしたときも、ゴールに対してどうか、だけでなく、さらに良くするために、まで話し合えると良かったですね、と言われ、おっしゃる通り・・・。

日々の活動の中でも学習をどのように重ね、どんな状態を目指すのかというポイントを意識して活かしていこうっと。

事業転換を起こせる組織 2015年 9月 3日(木)

「富士フィルムが化粧品???」

聖子ちゃんがテレビCMに出ていて驚いていたのは数年前。富士フィルムが最大の事業である銀塩写真のフィルムや印画紙事業からデジカメ・ディスプレイのフィルム、化粧品・医療関係製品へ事業転換を果たせた要因は何か。

技術動向の先見性と社内の危機感、「他社に対する優位性」、「将来への発展性」、「他技術分野への汎用性」の3点からの「技術の核」(自社技術の強み)の棚卸、技術者のやりたいことを守るトップの理解と支援、技術者による自発的な改革チームによるWHAT追求、社長の強いリーダーシップによる経営層意識改革(全体経営の促進)などさまざまな要素がある。

講演者の品川さんがおっしゃっていた「これは富士フィルムだからできたこと。他社では起きない」という言葉に深く感銘を受けた。こうしたことが起きる文化や風土、環境をつくるリーダーシップが重要なのだ。

第三の波を起こそうとしているトップと次世代を担う若い人たちをつなぐために、微力でも自分ができることをしていこうと改めて思った。

以下は一人の技術者として品川さんが語られた富士フィルムの事業転換への流れから、組織のダイナミズムを感じた部分です。いっぱいありますw

  • 新たな技術やアイディアを誰かが続けさせてくれる。新しいことを認めてくれる支援者が現れる会社。そういう文化がある。
  • 卓越したトップによる本業代替事業の探索として、上田博造という副社長(銀塩写真のトップの経営者)が「デジカメの時代がくる。200万画素超えたら写真はなくなる。デジカメ部門をつくる!」と300人の開発者を集めて研究。自分自身でデジカメを自社製造すると行動した。こういう経営者がいたことが業態転換をできた背景。
  • 銀塩フィルムが主人公の時代、「高分子を中心とした商品を創りたい!」。一方で、銀塩フィルムへの貢献をして社内信頼を勝ち取ることにも努力した。
  • 2006年 技術系15人事務系15人で事業探索。古森社長主導で新しいマーケティングをやろうとなった。これはシンボリックだった。 「これまでと違ったやり方をしないと富士フィルムは生きていけない」というメッセージだった。 
  • 液晶はいずれTFTになる でも20インチなんてできない。でも主流になる! 二番煎じに勝利はない、といってTFTに使うフィルム開発に取り組んだ。
  • それまで偏光板メーカーとしか話ができなかったが、フィルムが欲しいディスプレイメーカーと直接話ができた。商品を使う次の客、次の次の客の声を聴き、本当のニーズをつかまなければだめだ!
  • ディスプレイメーカー20社に商品コンセプトを話にいった。3,000億円しかない市場で1社1社に対応するのでは、コストダウンできっこない。そこで「5,000円を3年以内に1,000円にするからディスプレイの方をフィルムに合わせて開発してくれ」と説得。「ブラウン管をLCDに変えると火力発電所が10個消える」といったら受け入れてもらえた。
  • 革新は辺境にある。本業は新規事業をつぶしに来る。距離を話せば新しい事業はつぶされない。
  • 「富士フィルムにいると戦略を考えたことない。降ってきたWHATに応えるだけだ。WHATを発想する戦略を自分たちで考えてみたいよね。」から始まったチャランケ活動。アイヌの部落を訪ねたときに「チャランケ」という言葉に出会った。それは、35の周長が集まる会議のことで、ゆりもどしOKのディベート。「戦略策定会議の名前をチャランケにしよう! この出張費の請求をするとき“チャランケ出張”という名前にしてOKもらえ。それが通せたらこのメンバーでやっていこう。」そして、誰も落ちなかった。(2000年にもう一度チャランケやろうとなって、優秀な社員でやったが失敗。)
  • 10年間で銀塩がなくなるという問題提議、技術の棚卸を実施。世界一の技術は工場や研究所にあるのか検証する。自分たちで判断できない場合は東北大学の先生に来てもらったり、識者に世界の業界の中で何番目か評価してもらった。月1回集まって2年間議論。「他社に対する優位性」、「将来への発展性」、「他技術分野への汎用性」を見出せるものを技術の核と呼ぼう。それが10年後に使える技術だ。
  • 必要な技術は買う。1兆円までM&Aに使っていい。7000億円使った。2006年には経企で専門部隊を作った。R&Dの人間へのシンボルとして先進研究所を480億円かけてつくった。
  • 執行役員会議での社長の発言。「何故他の事業に口を出さないんだ。 自分の事業を一人でやるのではない! 新しいマーケットに入っていくのに“一人が正しい”ではない。皆で考え、方向を変えるんだ。」
    2か月に1回ずつ30人の執行役員で13時から21時まで。1年続けると、「あんたのとこのあれ、大丈夫?」になった。
  • とにかく中央集権にするしかない。適度ないい加減さを許容する。ロードマップを決めても筋肉状態や栄養状態の最適をゆっくり正解を探しながらいくんだと動いた。そして、市場ドメインは決めた、この事業で利益をだせ。そのためには10年間が必要。現状の事業で利益を10年間出し続けることに専念しろ。その後の新たな成長は新事業で確保する。
  • とにかくあがくしかない。新規事業起こしの総論や成功論からのアナロジーはダイレクトに役立たない。何故かというと、皆さんの会社は富士フィルムじゃないから。参考になるかもしれないが、「自分の会社って何?」という文脈を革新しなければダメ。 現在ある姿を変えなければ未来はない。 案件ごとの各論。シリアルイノベーターはいない。不確定さを許容するしかない。反応場を作る。
  • 運もある。アスタリフトは1年間売れなかった。しかし、松田聖子さんを起用したら1週間で10倍、1か月で100倍。化学からヘルスケアにでたときよかったのは富士フィルムがBtoCの会社だったこと。だからCMのコマーシャルがうてた。BtoCがヘルスケアに寄与している。

●出典:中部経営品質協議会月例研究会 講演 2015.09.03
「富士フィルムの本業縮小の中での新たな価値創造」
元富士フィルム株式会社 フェロー 
合同会社SNパートナーズ 代表取締役 品川幸雄氏

お金を生まない部門 2015年 8月27日(木)

本社部門って、事業部門を支える位置づけ。
ただ、事業部門や子会社からすると、一般的に「また、なんか面倒なことを言ってきた」的な存在。うちは違うと思うものの、そういう面もあるかもしれない。
お金を稼ぐわけではないし、こちらが依頼することで売上が上がるわけではないし、「そんなことに時間を割くくらいなら1台でも売りたい」と言われがち。「本社は金食い虫」なんて言われたりもする。

かといって本社部門がなければ、事業部門だけでは成り立たない。

うちの部門の役割は・・・。

その役割から、提供できる価値を考える。

8月初めの海外工場での社長と語る会の資料作りで、部内メンバーの真摯な姿勢が光ってました。

語る会の目的は、社長からの期待を現地の仲間に伝えること。そして、自律的に明るく楽しく元気に仕事をしようと思っていただけること。

そこに向けて、現地からいろいろ情報を入手していたなかで、直前に、現地から追加したいスライドが送られてきた。そのとき、そのスライドの意味するところを確認し、社長の思いやプレゼンの構成からそのスライドが不要であることを交渉。

"At your side,"で考える。

うちの部門ではそれが重要な視点。
相手にとってどうか。

現地が言ってきたんだから、入れよう、となりがちなところで、プレゼンターがどう伝えるか、それを聴いた人はどう捉えるか、どんな効果があるかまで考えた。
つまりyouは現地の事務局ではなく、聴く人。その人たちに最適かどうか。

そういう軸を持っていることが本社部門には必要。

CSR(企業の社会的責任)を推進していくときにも、何故それが必要なのかが共有されない限り進んでいかない。

直接はお金を生まなくても、それらを進めていくことで、まさに「北京の蝶がニューヨークでハリケーンを起こす」ように見えない判断や風土・文化をつくり、じわっと事業に効いてくる。

事業全体を俯瞰して方向性を示し、健全かつ最適な意思決定をする。

それが本社部門の価値だと信じている。


病院を基軸に地域再生 2015年 8月10日(月)

「気分がリラックスするような空間がない、医師の回診も患者にとって優しくない」

医師である自分が病気で入院したとき、強く思ったのだそう。

北原病院グループの北原茂実理事長はこれを変えようと、自費を投じて自ら病院を設計するなど、様々なことに取り組んできた。

たとえば、MRIの結果の即日フィードバック、薬の効き具合やアレルギー反応をその日の診察の中で対応、救急患者を断らなくてもよいスムーズな動線が考えられた施設配置(97%受け入れ)、ホテルのようなロビーや病院食。
加えて、治療のための農業従事、患者の家族によるボランティアなどなど。

特に患者の家族によるボランティアは掃除や傾聴、家で雑巾作成など、用件に応じたポイントがつき、そのポイントは入院の差額ベッド代に交換することができる。患者につきっきりの家族だったら少し気分が軽くなりそう。家族が明るくいたら、患者さんもきっと嬉しい。

好評の病院食を出すレストランをつくり、患者が病院の農場でつくった野菜も使って提供する。そんな地域の中で支えあう病院を今は目指している。

病院設計を請け負う建設会社はほとんど1社のみというのを聞き、なるほどあの病院の外観とあっちの病院の外観が似ているのはそういうことなのかと妙に納得。また、3月に入院していたfoxryoとしては病院が大きくなればなるほど動線は複雑になり、単純化は難しいと感じた。北原グループは脳外科など、専門を絞った診療をしているから可能なところもきっとある。

地域再生に役立てるのであれば、病院内学級なんかも充実できるとよさそう。身内に患者さんがいなくても、学童保育の代わりに病院に来て、それが楽しみになる子供たちとかがいたら、まさに様々な人が集う場所になる。

日本の医療を輸出産業に! というのもある意味、異端。現在、カンボジアでリハビリ施設をつくったり、脳外科医師の日本への招へいと育成をJACAとともに自分の病院で始めている。

北原理事長のこういったやり方は、他の病院や医師からは最初は異端の目で見られていたものの、今では講演者として医師会から呼ばれることも増えたのだそう。時代は少しずつ動く。志ある異端は、イノベーションの芽かもしれない。そう思った。

●出典:テレビ東京カンブリア宮殿 2015.8.6 放送

集客するのではない 2015年 8月 2日(日)

「このお店のだから絶対美味しいの」
「急いで買い物をするんじゃなくて、ここにくるのは贅沢な時間なのよね。」
「遠いんだけど、つい、ここのこれが食べたくて買いにきちゃうんだ」
そんな言葉がお客様から飛び出すスーパー。

それが東京・羽村市でにある「福島屋」さん。

2店舗目を出店した時、お客様がなかなか足を運んでくださらず、どうにかして集客しようと大手スーパーで売っているような大量販売の商品を並べた。それでも目標には届かず、苦しい日々。

そんなとき、お客様が「こないだ買ったメロン、とっても美味しかったわよ!」と声をかけてくださった。

この時に、自分が集客しようとしていたことに気づいたのだそう。
普通は気づきません。foxryoとしても、会社のイントラにどうしたら訪問してもらえるか、って考えちゃいます。本当は、皆が読んでよかったとか役に立った!と思うだろう記事をどんどん出していけば、おのずとアクセスは増え、共感もしていただけるはず。少しはそうなってきているとは思うものの、まだまだ力不足。

会長の福島 徹さんは、年間120日をお客様に喜んでいただけるものを提供しようと全国通津浦々で新たな美味しいものを探している。まさに福島屋は会長の福島さんのセレクトショップ。

チラシをうたず、安売りもしない。それでもお客様に信頼・支持され、40年間黒字経営を続けている。
美味しくて、しかも安全、安心、となればお客様はそのお店に信頼を置く。「福島屋だから♪」というロイヤリティの高いお客様がいっぱい。

一流の人はどうやって会いたい人にい会うのか。それは、自分がその人に会ってみたい人になることなのだそう。そんなネット記事があったのをふと思い出す。

お客様が「あの店に行きたい!」という店をつくる。それは並大抵のことではできない。
集客するのではなく、お客様に喜んでいただきたいという一心から選ばれた数々の食材と加工品。それらを毎日40年間続けてこられた結晶なのだ。

うん、foxryoも顔晴ろうっと♪

●出典:テレビ東京カンブリア宮殿 2015.7,30 放送

御用達の成功の方程式 2015年 7月19日(日)

街の小さな飲食店を自社が提供する食肉で支え、成長し続けるプレコフーズ。その成功の秘密は、徹底した御用達ビジネス。

人気のハンバーグ店、ソーセージ専門店、居酒屋、焼き鳥屋など17000店舗がお客様。 それら1店1店の要望にあわせた、質、量、調理などを施し、ささみたった3本でも届けるという徹底ぶり。

・食材

  • 要望にあった食肉の提案、レシピ開発支援
  • 質、量、大きさ、厚さ、脂身の切り分け、串うち、味付け(!)なんでも対応
  • 注文方法は、留守電、ファクス、ネットなんでもOK
  • 質の高い食肉の提供
    安心・安全の自社ブランド食肉の開発
・配送
  • 店舗の鍵を預かり、お客様が出勤してすぐ仕込みに入れるよう、冷蔵庫に納品
  • 既存店舗への食肉提案
    配送するだけではなく、ルートセールス(営業部隊化)
  • エリアの面化による配送効率化
    1人70〜120店舗を担当。1回の駐車で5〜7店舗配達。新規開拓はエリア内のみ。
こうしたことを徹底し、1店舗1店舗のお客様との信頼を重ね、取引を広げてきた。 お客様の店舗が繁盛していくことがプレコフーズの成長をささえる、まさにhappy-happy関係。

一方で、やらないこともある。それは、大規模店との取引。彼らの要望はコストダウンだけ。もう一つは 配送圏内から遠く離れる店舗への対応。

こうしたビジネスモデルの原点、それは、社長の高波幸夫さんの母の口癖。

 「商いは“飽きない”」

どんな小さな取引でも飽きないでコツコツ続ける−。

スーパー出現によって、商売が低迷した時でも、その言葉が支えになり、店舗で待つ商売から、飲食店へ売りに行く商売へと転換し、いまのプレコフーズがあるのだと思います。

最近は、築地の鮮魚店を傘下に入れ、別部隊を編制しているそうです。マスを狙うのではなく、ロングテールのお客様との関係を徹底的に強めるこのビジネスモデルに、未来工業を思い出しました。

●出典:テレビ東京カンブリア宮殿 2015.07.16放映

大規模店舗の行方 2015年 7月12日(日)

春日井にあるLIVINはほぼ半分近くの専門店が閉店。その穴埋めがかなりさびしい。空間的にも、魅力的ではないという意味でも。

上小田井にあるイオン系列のMozo。現在半分近くの専門店が入れ替えのために改装中。方針としては家族連れから若者へとシフトさせるようです。

栄にあるデパート丸栄は若い女性に特化したフロアで少し巻き返しがはかれていますが、あれは栄だからできること。

ちょっと前に、中国では、大型店舗の屋上に遊園地をつくる事業が成長しているとテレビで取り上げられていました。デパートも大型スーパーもいろんなことをやりつくしているように感じますが、中国ではまだまだその手法が使えそう。

では、日本では?

これからの大型店舗、特に郊外にあるものはどういう集客方法があるんだろうとふと思う。車でないといけない店舗。映画館や体験型施設を併設してのアミューズメント化、医療機関や学習塾など一つの街に必要なものの併設。

購買層がどんどん高齢化していく中で、こうした大型化した店舗の課題は2つ。一つは、店舗にいくまでの交通機関の確保。もう一つは店舗内移動の改善。動く歩道とかお年寄り用のカートとか、立ち寄りやすい、買いやすい状況を作っていかないと。ただ、年金支給も減っていくとなると高齢者はターゲットではなくなるかも。そうはいっても買い物難民が増えるのは社会課題でもある。

春日井LIVINもなくなると寂しいので、買い物に行くようにしているものの、年々駐車場に置いてある車の数も減っています。では、どうするか。

魅力的なお店が入れば、一時的な集客につながる。たとえば、今朝テレビで紹介されていた日本に3店舗目の、米国最古のスペシャルティコーヒーチェーンの「コーヒービーン&ティーリーフ」が岡崎イオンに出店のニュース。どんどん目新しいものを入れ替えていき集客していくやり方は疲弊していきそうな気がする。

大型店舗はすでに場所貸し産業化してしまっていて、購買層をどこに置くかとどんな店舗を入れるのか、だけになってしまっているのかなぁ。

究極は、「この人から買いたい」とお客様が思うスタッフがいる店舗がたくさんあれば、成長していくのだと思うんですが・・・。ここにしかない価値を考え続けていくのがビジネスってもんなんでしょうね。

皆さんはどんな店舗なら行きたい(もしくは買いたい)と思いますか???


みんなで話すと見えてくる 2015年 7月 2日(木)

知らず知らずの間に「こういうものだ」と思い込んでいることって誰にでもある。人間の脳は優秀で、一度やった記憶は表層の下にひっそりと隠れている。

今年度から、各自の仕事の中から1つ、そのプロセスと具体的なやり方を部内のメンバーに向けて説明する、という会合を月に1度、絶賛実施中w

そうすると、「これはどうしてやっているんですか?」「この方が簡単にできるのでは?」「そのあたり自分の仕事の参考になるかもしれないから詳しく教えてください」といった声がでてくる。

今日もある業者からの納品にいまだに結構たくさんの間違いがあることが初めてわかりました、

間違いがあっても、「このくらいなら自分が修正すればいい。連絡するのも面倒だから」とこちらで直して、細かい修正は依頼先にあまり伝えていなかったそう。それをしてしまうと依頼先は間違いに気付けない。

ただ、確かに、間違いをメールで連絡して、依頼先に修正していただき、それをまたこちらで確認する、という2往復の手間も時間もないこともあるので、「このくらいなら、こちらで直した方が早い」というのもわかる。「どうしてもこの時間までに!」と期限のある案件もある。

そういう意味では、「検収」をこちらでどの程度やるのかという問題でもあるのかもしれない。

そして、こうした一連のプロセスを、確立して、しかも慣れてしまうと「当然」だと思って、「問題」であることにも気付けなくなる。もちろんfoxryo自身もそうでした。

皆で話していると、それは目的に合致したやり方なのか、効率的なのか、効果的なのかといった視点から、問題が見えてくる。またいいやり方は新たな工夫につながり、部内で展開できる。
こうやって小さな改善を積み重ねていけば、後から振り返ってみると大きな変革につながるきっかけにもなっていくかもしれない。 まるで、カップヌードルが今日のお昼に食べたレンジで調理できるカップヌードルのリゾット トムヤンクン味になったみたいな感じでしょうかw 酸味がいいカンジでした♪

皆さんも「一人一業務説明」試してみてはいかがでしょうか?


イノベーションを起こす組織 2015年 6月24日(水)

イノベーションの定義はさまざま。技術、商品・サービス、ビジネスモデル、プロセス、果ては組織などさまざまなところで起きる。

そしてそういったイノベーションを起こす組織はどんな状態にあるのか。

いま、どこの企業も、2つの課題に直面している。一つは「人」の育成。二つ目は「新規事業や新商品・サービス」の創出・育成。

一方で、2つ目は人の育成ができていれば解決できるということで、究極の課題は「人」の育成にありとも言われています。

結局は「企業は人なり」なんですね。
そこから派生して出てくる課題は、「風土」「DNA」「WAY」の共有。
「風土はまねできない」ともいう。

ただ、イノベーションは単一的な思考を持った人々によっては作られない。革新の種を見つける人、発芽させる人、育てる人、花を咲かせる人、維持する人、それぞれに役割が違う。そしてイノベーションを最初に見つける人がいなければ、ずぅっと同じビジネスモデルを続け、参入障壁が低ければ、衰退の道しか残されていない。

老舗は大きな変革はしないけれども、ちょっとずつ時代に応じて価値を変えている。虎屋の羊羹しかり。

イノベーションとはそういった小さく見えるものも、含まれる。

みんなが新しいものを見つけられるわけじゃない。それぞれの役割に応じて日々の業務のなか、生活のなか、社内外のネットワークのなかに潜んでいる。同じものを見ても、それをチャンスと思うか、対処すべき課題と見るかでも違う。

判断は自分自身だけでなく、会社としてもなされる。判断する人を巻き込むことができなければ発芽させることもできない。
イノベーションが起きる組織は、発見する人、それを守る人で形作られるような気がする。皆さんはどう思われますか?


その土地のいいものを少し工夫する 2015年 6月14日(日)

「愛媛の悩みは全国の悩み。いいモノは、少し工夫を加えるだけで必ず売れる」

そういうのは道後温泉のとあるホテルを愛媛尽くしにして地域を盛り上げているエイトワン社長の大籔 崇さん。

そのホテルは、温泉が引けなかったから、シャワーのみ。道後温泉まで歩いて3分。浴衣はミカンをオシャレに配した女性受けする色とデザイン。タオルは今治のものを8種類。織りが違うので手触りと風合いを選んで楽しめる。朝食は愛媛の野菜にかんきつ類がずらりと並ぶ。

部屋は本当に狭いのですけど、女性客の満足度は超高そう。

目がギラギラしているとか、キラキラしているでもなく、おっとりした印象の大藪社長。

何かできないことがあっても、工夫して突破するのが楽しみのよう。そして、愛媛をもっと盛り上げたいと、いつもビジネスの種を探している。

「小さくてもいいから雇用を生み、お金が回る仕組みをつくることが大事。地方では小さなビジネスが数多くある方がいい」
きっとそのほうが多くの人が働けて幸せになれる気がする。「愛媛にはいいものがたくさんある。伝統と革新、この二つが大事」とも。伝統となって受け継がれてきたのだからいいものには違いない。それをちょっと今風に工夫する。

そうやって本当に小さなビジネスをたくさんはじめて、そこに社長を置き、その人の思ったように経営を任せている。

判断軸は「働いているみんなが元気になると思う方を選ぶ」

これもとても心に残った一言。

最初に「地域のために」と経営を引き受けたホテルの経営を立て直せた理由がそれだった。当初、外から有名な料理人を連れてきてメニューを組んでいたら、厨房のメンバーが1年で全員辞めてしまった。うまくいかなかった理由に気づき、「愛媛の食材をつかってみんなが好きなように作ってほしい」と宣言し任せたら、お客様が増え始め、経営も軌道に乗った。

社長の役割は、「自分は指揮者で、誰かが行き詰った時に突破できそうな何かを生み出すことかなぁ」とも。

陶磁器の職人さんたちも「大藪さんだから・・・」と協力されていたのを見ても、「いいものはいい。ちょっと工夫すればもっと良くなる」「地域の皆さんのために役に立ちたい」という自然体が伝わっているんじゃないかと思う。

強みを見出し、それを活かす。素材や商品だけでなく人も同じ。とてもシンプルな経営を地でいっているスゴさを感じた事例でした。

●出典:テレビ東京カンブリア宮殿 2015.06.11放映

競争力ランキング 2015年 6月 3日(水)

今年もスイスIMDによる世界競争力ランキングが発表されました。
1位から5位は次の通り。6位以降は欧州勢が占めています。()内は昨年度の順位。そんなにかわらないですね。

  1. USA(1)
  2. China Hong Kong (4)
  3. Singapore (3)
  4. Switzerland (2)
  5. Canada (7)

では、日本は?

27位。去年より6位下がっています。
このランキング、「グローバル企業にとっての企業の力を保つ環境を創出・維持する環境が整っているか」を目的に出されているので、うちの工場がある国の競争力はどうかなぁ。以下は2011年から5年間のランキング推移。

  • 日本:
    総合 26 27 24 21 27  
    経済状況 27 24 25 25 29
    政府の効率性 50 48 45 42 42
    ビジネス効率性 27 33 21 19 25
    インフラ 11 17 10 7 13
     
  • アメリカ:
    総合 1 2 1 1 1 経済 1 1 1 1 1 
    政府 19 22 25 22 23 10 ビジネス 1 1 1 1 2  
    インフラ 1 1 1 1 1
     
  • UK:
    総合 20 18 18 16 19 経済 14 19 15 11 18
    政府 26 23 24 17 19 ビジネス 28 22 23 18 20
    インフラ 17 15 15 14 16
     
  • 中国:
    総合 19 23 21 23 22 経済 3 3 3 5 4 
    政府 33 34 41 34 35 ビジネス 25 32 25 28 27
    インフラ 28 29 26 26 25
     
  • フィリピン
    総合 41 43 38 42 41 経済 29 42 31 37 34
    政府 37 32 31 40 36 ビジネス 31 26 19 27 26
    インフラ 57 55 57 59 57
     
ベトナムは調査対象に入ってないので不明。そして、スロバキアはパス。

日本の経済状況はフィリピンとどっこいどっこいですね。また、インフラが低いのはなぜなのか・・・。昔はIMDのサイトでもう少し詳しく項目が分かれていて結果が閲覧できたのですが、今は指標5つだけっぽい。

え? 英語を読むのが面倒なのではって?? 確かにw

で、ググってみると、ビジネスの効率性の細分項目は、顧客満足度、社会的責任、労働力成長率などで、インフラは、以前は科学技術力とかだったのに、いまは英語力、コンピュータの使用シェア、健康寿命、R&Dの総支出などのようです。
そうだとしたらフィリピンのインフラ、低すぎるような気もします。英語教育は優れているし。

こういったランキングもこの数値を知って、何をするのか、が大事ですよね。これらの数値が自分の感覚に合うのかとか、コスト面やリスク面で傾向をつかみ、仮説を持っていたいです。

また、こういった数字はニュースでは表面上しか取り扱わないので、自分でオリジナルのデータを見つけて考えてみるっていうのもいいのかな〜と思っています。

出典:IMD IMD World Competitiveness Ranking 2015
OVERALL RANKING AND COMPETITIVENESS FACTORS
IMDトップページ

働く、ということ 2015年 5月29日(金)

ダイバーシティ、多様性を認め、その能力を活かした経営をしていくことが昨今企業に求められている。要はその組織の中でマイノリティであっても、そのことで不利益をこうむることがなく働ける、ということ。

年齢、性別、障がい、人種、宗教、国・地域など、多様性を考える際の視点はさまざま。
日本であれば、ダイバーシティといったときに出てくる課題は、女性とシニア。今日は企業で働く女性の集まりがあった。

パネリストのお一人が「出産は個性の一つ」とおっしゃっていたのが印象的だった。

出てくる話題は女性のことだが、究極は、「自分がどう働けると幸せなのか」という命題を社会が突きつけられているのではと感じた。

男性であっても18時からは自分の趣味に使いたいという人もいる。実際今日お話しした方はそうだったし、その方は「男性の方が制約がないから働くということをよく考えていない」ともおっしゃっていた。

ダイバーシティを語るときに出てくるワードとして、「ワークライフバランス」がある。 foxryo的には、ワークもライフも切り分けはないと思う。 そして、男女の差も。

「人間」が働く、と単純に考えてみる。

今日のパネリストの皆さんは、みんな仕事が好き、というか仕事を通じて会社や社会の役に立ちたいと思っている。そういう人は、自律的に知識やノウハウ・スキルをどんどん獲得していく。そしてそのステージが来ればリーダーになる。

それだけのこと。

育児休暇も、最近は3か月で復帰するなど短くとる人が増えているそう。そういう人はベビーシッターや保育園の費用などの負担があると判断し、早く戻ってきた分だけ復帰給付金を多くしている企業がある。

早く復帰したいと考える女性たちは、何かを犠牲にしている、というのではなく、やりがいや働きたいという思いを持っている。
一方で、制度はあれども使わない、もしくは使えない会社もある。そこには運営する側の意識の低さがある。男性の育休も1日でもいいからとってほしいと草の根で始める会社も多い、

「育休に入る時に挨拶に行ったら、上司や周りの男性たちは“やめないの?”と暗に言っているかのようで心が折れた。
だが、ある役員さんだけ、“君はわが社の宝だ。絶対戻ってきてくれよ”と言ってくれて、絶対戻ってこようと思った。それから育休の間、自分が何ができるかを考えて、財務会計や、中小企業診断士の勉強をした」
とパネリストの一人が話していた。

モチベーションをぐっと引き上げられる上司ってすごい。そして、給料さえもらえればいい、この時間がとにかく過ぎればいいというものから、この仕事が好きだ、とか、自分のために、この人のために、この会社のために、とか働くことに対してはそれこそ多様な考え方や価値観がある。

それを上司は部下から聞き出す必要があるし、期待を伝える必要がある。
一方で、部下も自分がどう働くと幸せなのかを上司に伝える必要がある。

その上で、自分に合ったキャリアを歩めばいい。それぞれの人がそれぞれの場所で、自分の能力を最大限に発揮できたら、きっと、いい社会になるのではないでしょうか。

伝統を後世につなぐ 2015年 5月24日(日)

四天王寺建立を起源とする、日本最古の企業として知られている「金剛組」(創業578年)。 その建築技術は500年前の宮大工さんから現代の宮大工さんへ。そして、500年先の宮大工さんへと受け継がれる。

日光東照宮の大造替の際の装飾修理を起源とする「小西美術工芸」(創業1861年)。こちらは50年後の装飾職人への挑戦。

どちらも日本の伝統文化を後世へとつないでいく役割を担っている。

とはいえ、その経営はどちらも危機的状況に陥ったことがある。
金剛組は先代が事業の拡大を狙って一般住宅に手を広げ、経営が立ち行かなくなった。一方、小西美術工芸は、杜撰な工期計画や在庫管理に加え、職人さんたちの古い体質や意識が、財務状況の把握を妨げていた。

小西美術工芸の前社長の家の隣に住んでいたデービッド・アトキンソンさん。金融業界から引退した後も日本文化に魅了され、日本で暮らしていた。前社長から乞われてアドバイザーをしていたが、関わり方を変えないとこの会社はなくなってしまう、日本の伝統文化を守る職人がいなくなってしまう、という危機感から、社長に就任。

以降、どんぶり勘定だった財務数値や工期の見える化などに取り組んだ。

伝統文化を守るためにしたことは2つ。一つはスキルアップ。背中を見ろとか技を盗め、ではなく、社内で研修会をはじめ、先輩から後輩に教えている。もう一つは、職人の意識を変えること。
どれだけ苦労して職人が作業したかではなく、「美しいか美しくないか」をアトキンソンさんがすべての現場の納品管理をしている。10m以上上の天井にある装飾であっても塗り残しがあれば、指摘。「神様に奉納するものだから神様が見ている」、「500年後の職人に挑戦!」と、職人さんたちの技術への誇りを鼓舞している。

こうした改革を経て、今年はやっと赤字から脱却できそうだという。
伝統文化を守っていくためには、利益をだし、職人さんたちを育て、守っていかなければならない。こうした熱い思いをもった経営者と職人さんが未来を創っていくんですね。

●出典:到知2015年6月号、テレビ東京カンブリア宮殿 2015年5月21日放映


ドミナントロジックを感じる 2015年 5月19日(火)

今日は中部地区の会社の女子会。いろいろ話を聴いていると、会社によって暗黙のルール、つまりドミナントロジックがあるなぁと感じる。

それは空気のようなものである意味、風土といえる。

ダイバーシティについての話が多く、印象的だったのは、多様性が必要な組織とそうでない組織がある、という意見。たとえば、新しい事業を起こすには、「見つける人」「軌道に乗せる人」「育てる人」「維持する人」とタイミングやステップの中で様々な意見やアイディアが必要。特に何かを見つけたり、軌道に乗せていくには、普通の人とは違う視点を持ったり、誰に何を言われようと強い意思をもってやり遂げようとする人がたくさんいなければならない。そういう時には、多様性が必要。

一方で、事業が上手くいっていて、目的ややり方が確立されている中で、スピードやコストダウンが求められるときに多様性のある組織では、意見がまとまらない。効率が求められる時は、多様性はむしろ弊害を生む可能性がある。

実際に、多国籍のチームでディスカッションをしたことがある人がいて、その経験からしみじみと思ったそうです。

で、日本で「多様性」を考える時、女性やシニア、そして外国籍、加えて最近は話題のLGBT(性的マイノリティ)が挙げられる。

特に女性の働き方については、各社いろんな状況があり、そこにドミナントロジックを感じました。経営トップ、男性管理職、女性自身。それぞれの意識を変えるには何が効果的なのか。

活躍する女性や社外講師、コンサルなどの外圧を使って認識を変える。認識を変えることに加え、制度が必要。でも、制度があるだけではだめで、制度を活用し、成功事例を社内外に広く共有していくこともその一つ。

そして、制度を活用できないところにドミナントロジックがある。そう、結局はリーダーの意思決定や、風土の中に、許容されない何かがある。うちの会社は意外にないんですけど、他社の話を聴いていてそう思いました。事例は生々しすぎて書けません・・・。

何年か先には、日本はダイバーシティ先進国になれるんでしょうか???


感動分岐点を見つける 2015年 5月 4日(月)

今日、NHKのニュースでも取り上げられていた足利フラワーパークの見事な藤。それを創り出したのは女性初の樹木医であり、そこで働く人をやる気にさせてしまう塚本こなみさん。

「経営には損益分岐点があるでしょう? それと同じように、私たちの心の中にも“この程度では感動しない”という境がある。来てよかった、ではなく、“もう一度来たい”、“この美しさを誰かに伝えたい”と思わせる感動分岐点を超えるパークを作りたい。」
こなみさんが経営再建をした2つのフラワーパークがある。

ひとつは、CNNが昨年の「世界の夢の旅行先9カ所」のうちの一つに選んだ栃木県にある「あしかがフラワーパーク」。そしてもうひとつは、静岡県にある「はままつフラワーパーク」。

あしかがフラワーパークには藤があった。でも、それをありきたりの藤の名所にしたのではない。

藤の名所を自負している近郊3か所の住民に向けて「あしかがフラワーパーク 世界一の藤のガーデン」というチラシを60万部配りました。

オーナーからの「世界一といえるだろうか」という言葉に「世界一にすればいい」と答えたこなみさん。

藤の名所の住民たちは「うちのほうがスゴイはず。確かめなければ」とあしかがフラワーパークに来場。それまで年間20万人だったお客様が34万人に! 以来、入場者数は右肩上がり。

この販売戦略だけでなく、お客様の感動分岐点を考えた時の入場料はどうあるべきかを月ごとの来場者数を分析。藤が見ごろの時の入場料を1,700円に。それ以外の時は300円からの変動相場制を導入。

今では「今日は入園料1,700円だ。やった!」いうお客さんがいるほどだそうです。

さて、もう1か所の「はままつフラワーパーク」。
ここではどのように感動分岐点を超えるパークに再生したのか。

スタッフを集めて、パークの良いところをあげてもらった。 すると、「桜もある、チューリップもある、バラもある、アジサイもある、冬でも花が見られる温室もある・・・。」という。
「そんなにいっぱいあるのは、何もないのと一緒。
はままつフラワーパークで、この季節にこの花を見て欲しいと思うものは?」
こなみさん、スゴイです。

そこそこ美しいではだめ。お客様だけでなくスタッフの意識も変える。

「世界一美しい 桜とチューリップの庭園」というキャッチコピーを掲げ、今では、チューリップと桜が競演する他にはないパークに生まれ変わった。

チューリップの球根を増やし、池にチューリップの虹をかける。ここにしかない感動がある。

「生きててよかった」

というお客様がおられ、聞くと、東日本大震災で被災された方だったそうです。

浜松でも、入場料の変動相場制を導入。夏は無料、秋から冬は500円で園内で使える同額の買物券になるので実質無料。レストランでの食事や鉢植えなどの買い物をするので、それが利益をあげている。 3年目で入場者は3倍。

ここで働く8割のシニアスタッフはアルバイト。彼らは「お客様のために」「やりがいがある」といってパークを美しく見せるために自律的に動いています。

こなみさんは愛知県江南市にある曼荼羅寺の藤の再生にも協力されていて、この時は、藤ではなく、庭師さんに気合を入れました。
「10年も手入れしていてこの状態なの?」
「花を咲かせることができない人は何十年やっても下手くそ。結果を出してから文句を言って。」
リーダーとして、人の心に火を付けた。

「それまで金額を考えると、このくらいしかできないという意識だったが、花が咲くようになると、金額も増やしてもらうことができた」と庭師さんが言っていました。それまでは花が咲かないから人が来ない、だから金額も増えていかない。まさに負のスパイラルだったんでしょうね。お客様のために花を咲かせるのがプロ。

感動分岐点。うちの部門の感動分岐点はどこにあるのか。「ここにしかない」はある? 「そこそこ」ではなく、ダントツなのは何? 世界一にしたいのは何? ゴールデンウィーク中の宿題にしようっと。

履歴を残す 2015年 5月 1日(金)

10年前の状態ってどうだったんだろう。
始めた頃ってどうだったんだろう。

じゃ、それらと比べて今はどうだろう。

短期的な成果だけではなく、長期的な成果を見るってことも成長や進化を振り返ることができる方法。

ちょっと前にサーバーの容量がいっぱいになり、古いデータを削除するかしないかを皆で検討。

「あの組織で最初ははどんなことをアプローチして、このタイミングでこれをして、そしていまはこう。だから、今、こういうアプローチをしていくのがいいっていう判断に使えるから必要だね」
古い写真でも、消すと「あの写真はないの?」と他部門から言われたり。データを残すということにも責任があったり。

根本的には記録を残しておくということはとても大切。 やったことを端的にまとめすぎると見えなくなる、いろんな角度でデータがあるといいなぁともう。

いつ何をどれくらい。特に数字は、推移がわかるようになっていると成長過程を見られる。

記録は行動や成果の履歴になるし、反省材料になる。何よりPDCAを回していくのにもとっても重要。
どんなデータをとるのか、どんなデータを残していくのか、そしてそれらを活用して次のレベルに向かえるよう、組織の成長や進化を見ることを視点に、もうちょっと考えてみようっと。

JINSの機能開発 2015年 4月26日(日)

「韓国ではメガネが3000円で、しかもたった15分でできる」
韓国に旅行に行った時、「日本だったら3万円はするし、10日はかかる。試しに買ってみる」と友人が喜んで買い求め、使ってみても特に問題がないという。

 何故、日本でできないことが韓国ではできるのか。

そこに商機を見つけたのが、JINS社長の田中仁さん。
韓国に旅行に行く人はたくさんいるけど、それに気づく人はいない。 そして、日本のメガネ市場の商習慣を覆すビジネスモデルを考え出した。

1本5000円で即日渡しというメガネの店頭製造販売。

ただ安いメガネを作ったのではない。様々なデザインを用意し、「メガネを楽しむ」という価値を創りだした。実際、JINSのメガネは圧倒的な人気を博した。

しかし、安さでは他のメーカーも追随し始める。どこで差別化を図るか。

JINSの原点は、「世の中にないメガネを創る」

最初は、「超軽量」。

でも、これも他社が追随。

そこで、「機能」を軸に据えた。

健康とメガネ。

産学協同で、医学的なデータに裏打ちされたものを扱う。

そこで最初に作ったのが、PCのブルーライトを軽減するPCメガネ。次に、花粉症、そしてさらにドライアイ! ドライアイ用はメガネのツルのところに水のタンクがついている! 目を保湿するメガネ。

そして、最近は、自分自身の健康を見るメガネ MEMEを開発中。オムロンとの共同開発も始まっているそう。JINSの差別化戦略すごい。

アメリカの初出店の店舗は、まるでチャーリーとチョコレート工場みたいに製造過程が楽しい! 見て楽しめる。アメリカのお客さんたちに合った店舗の作り方もスゴイ。アメリカでもJINSの低価格でその場でメガネが手に入るというビジネスモデルは初めて。やはり3万円はするし、受け取るのに10日はかかるのが普通。
ここでも「世の中にないメガネを創る」が実現されている。

そして何より、視力が良く、メガネに興味がない人たちにもメガネの楽しみを作った=市場を創り広げた、というところもJINSはスゴイ。

実は、foxryo、目が良いのと似合わないので、メガネは全く興味がなかったんです。でも、この放映を今日見て、「PCメガネを買おう!」と思ったんです。以前、Onepieceのキャラクターメガネが出た時、大須にみに行ったんですよね。どれも似合わず断念w 今度は健康重視で買ってみよう♪

これからも「世の中にないメガネを創る」JINSをウォッチしてみようっと。

●出典:テレビ東京カンブリア宮殿 2015年4月23日放映

“住む”という価値 2015年 4月19日(日)

「家を選択する基準は、すべて数値になっている。
 たとえば、築○年目、1DK、キッチン3畳、駅から○分、病院から○分、コンビニから○分・・・。
 そういったものはどうでもいい。
 そこではないところに住む価値がある。」

革新というのは、新たなカテゴリーを創ること。

まさに東京R不動産は、“住む”という価値を創りだそうとしている。
彼らの物件は、スカイツリーを独り占めする、今と昔を楽しむ、美術館のような家、基地のような家など、個性的な家が多い。
つまり普通の不動産屋さんがあつかわない物件を扱う。そういう家を探している人がR不動産の物件を見るから成約率も高い。ホームページの紹介には、その物件の欠点も書く。でも、それを含めて、その家の個性を楽しめる人がその家に住む。

宮崎では放置されていた古い倉庫を再生し、カフェや写真館にして観光客が集う街になってきていたり。金沢でも趣のある空家をホテルにしようとしたりしている。

海外だと古い建物を大切にして、その個性を活かした住まいづくりをしているけど、日本は新築が好まれると常々思っていたんですけど、壊すのがもったいない古い家はうまくリノベーションして住めるようになるといいですよね。彼らはそういう不動産を「宝物」といっています。

東京R不動産の新たな取組として、公共施設で使われなくなったところの活用アイディアを募集している。確かに、「この施設こんなにすごいのに人がいないな」と思うようなところは結構あったりします。東京R不動産は、こういうものも3年程度で利益を生めるようにするにはどうしたらいいのかも検討されている点がスゴイ。

ボランティアではなく、具体的に動いて人が集う街づくりへとつながるビジネスモデルを描いている。名古屋R不動産、できないかなぁ。金山辺りはもうマンションばっかりになってしまいました。以前はJRの車窓から、「あの古い一軒家いいなぁ」と眺めていたのが知らぬ間に取り壊されて駐車場になってしまっていたりします。

マンション生活は楽だけど、「ここに住んでいることが楽しい」と思える住まいも見つけてみたいなぁと思ったのでした。

●出典:テレビ東京カンブリア宮殿 2015年4月16日放映

儲けなければ事業じゃない 2015年 3月29日(日)

今日、録り貯めたカンブリア宮殿を見ていて、なるほどと思った。

若者たちが社会貢献といって、バングラデシュなどで事業案をプレゼンしている時に、日本ポリグル会長の小田兼利さんが「現地へ行ったことはあるの?」「ビジネスが成り立つ仕組みはどう考えているの?」といったような至極まっとうな質問を投げかけられていました。

「社会貢献なんて言われたら、私はアレルギーを起こす。そんなものじゃない。お互いに利益を出さないと。きれいごと言ってたらあかんのよ」
小田会長は、阪神淡路大震災まではお金を儲けたい一心で新しい発明をしてはビジネスを展開していた。震災当時、水の配給を並んで待っている時に、「この水が飲めればいいのに・・・」と池の水を眺めていました。そして、納豆のネバネバを原料とした独自の浄化剤を開発。淀川を綺麗にできる、と大阪市などに売り込むもあえなく失敗。水のきれいな日本では相手にされず。

ところが、タイのスマトラ沖地震で引き合いがあり、海外での販路が広がっていった。

 無料で支援してほしい vs 現地のお金持ちと大々的なビジネスにしよう

村長から「彼らがビジネスにしたら私たちが買えるような値段にはならない。なんとか直接取引してほしい」と懇願され、心が決まった。

 現地の人たちが自分たちで運営でき、彼らにとってもビジネスになる方法は・・・

そう考え、浄化剤だけを売り、運用は彼らに任せた。雇用を生み出すことも現地での事業を成り立たせ、かつ成長させていくために大事なことだと小田会長は思っている。

今では、現地の人を雇い、浄化剤の普及や販売をする「ポリグルレディー」や、浄化した水を運ぶ「ポリグルボーイ」などの雇用も生み出している。儲けなければ新たな商品の開発もできないし、事業は継続していかない。現地であってもそれは同じ。みんなが綺麗な水を飲めて、幸せに暮らせるだけでなく、それらに関わる人たちがやりがいや誇りを感じていくことで正のスパイラルが回っていっている気がする。
何かをして「あげる」社会貢献ではなく、ともに成長しあうビジネスに育て上げられた小田会長に感動しました。

一強はメルトダウンを起こす 2015年 3月25日(水)

藤原先生のPodcastを聴いていて「なるほどですね」と思ったこと。それは、「一強はメルトダウン起こす」。

何故、ダントツな経営ができている企業が崩壊していくのか。その理由は、企業内部だけを見て適当なことしかしないから。

たとえば、航空業界のように高コストから低コスト(LCC)までいろいろある方が、本人たちは大変だけど、外部(競合・お客様)を見て戦略を変えていく。そしてその業態内でのイノベーションが進む。ある意味、業界で切磋琢磨しながら均衡が保たれていく。

一方、一強だけになると、メルトダウンが起き、システム自体ががらっと変わる。これこそまさにイノベーション。 つまり、全く新しい業態が生まれてくるということ。
数年前はインテルやマイクロソフトがPC市場を席巻していたが今やタブレットを持ち込んだAppleに押されているし、Appleだって今後どうなるかもわからない。

日本でもたとえば、コンビニの統廃合が進み、セブンイレブンが一強となっている。コンビニと言う業態もそろそろ終わりに近づいている。次の業態は、総菜屋?
また、イオンも一強。GMSという業態がおそらく変わる。地域完結型になるかも、といったようなことをおっしゃっていました。

GEはかつてNO.1戦略をとっていましたが、リーディングカンパニーとしてお客様をしっかり見ていれば数年は持ちこたえるような気もします。

また、No.3だった企業が、突然No.1に躍り出た場合も、一強のようにその地位を維持するのは難しいのではないでしょうか。それまではNo.1、No.2の会社の製品に対抗するスペックに追いつけ、追い越せでがんばってきたのが、目標がいなくなることで方向性を見失う、みたいな。

ということは、一強がリーディングカンパニーで居続けるためには、お客様、社会の変化を敏感に察知して、自分たちの業態そのものをメルトダウンさせ、新たな業態を創造できることが必要なのではないでしょうか。ニーズの多様化がどんどん進んでいく中で、それは本当にささいな兆しをつかんでいくしかないのでしょうね。

●藤原直哉のインターネット放送局URL: http://naoyafujiwara.cocolog-nifty.com/ipodcasting/


学びあう 2015年 3月12日(木)

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」。兵学者 吉田松陰は「教える」ではなく、松下村塾の塾生たちに「教えてください!」と言う。

一方で、「何のために学ぶのか」「その志とは」を塾生一人ひとりに持つように諭す。

ついつい、何かを学んでいればいい、資格をとればいいと思いがちですが、その根本にある動機がさまざまな人やものや知識をつないでいく。

情報を集めるのにも「選択」をしないと、ただ「広く浅く知っている」だけになる。それでは誰かにその情報を伝えても、「so what?」と言われてしまう。

情報はつなげてこそ「活用」ができるってことですね。

今日は、今年度からやりはじめた業務の効率化ミーティングの期末の振り返りをしました。そのアプローチは「無駄がありそうなもの、時間がかかっているもの、面倒だとおもっているもの」を皆で出しあい、それを課題として改善を重ねました。

じゃ、来年度はどうしよう? 

といったときに提案したのは、「みんなの業務をちっちゃな単位で共有しよう」というもの。前回のアプローチではもう限界がきていたので、引き継ぎレベルの説明をして、その中から、前回の3つの視点からみんなで考えてみるということとともに、そのやり方の中に他の人たちが取り入れられるものも出てくるのではないかという仮説をみんなで立てました。

そう、学びあう、っていうことです。慣れた仕事でも、誰かに話すと、「当たり前」だと思っていたことが「ここ改善したい」に変わったりするはず。

4月からは新年度。毎月、時間をとってみんなで学びあいをしていきます♪


外からの目で検証する 2015年 2月13日(金)

「働きがいのある会社」ランキングが発表されました。今年もエントリーしてランクイン。やっぱりうちの会社っていい会社と思う。開発部門系でチャレンジしている人にインタビューすると芯に情熱を秘めている感じの人が多い。foxryoのように騒ぐタイプではないんですよねw

さて、自社の姿を検証するっていう時に、最近はいろんなものがあります。「企業ランキング」とぐぐると玉石混合。日本人ってランキング好きなのかもですね。

第1回目のランキングは、「ホワイト企業」「善い会社」の2つ。自分たちが伸ばしたいと思う項目を測れるランキングをしっかり見てPDCAを回すのがいいんでしょうね。



観光とは地域の文化を味わうこと 2015年 2月 8日(日)

高級レストラン付き宿泊施設。類似ヴィトン・・・。これは日本の温泉旅館の一般化に対する雅叙苑観光社長の田島健夫さんがおっしゃっていた表現。確かに山の中の温泉旅館に行ったときに、海で獲れる食材が出てきて「?」になることがあります。

では、そう表現する田島さんはどんな温泉旅館を作っているかというと・・・。

1960年代後半、北九州は新婚旅行先として大人気。銀行に入った田島さんは、「これからは観光産業が成長する!」と霧島で旅館を始めるも、閑古鳥。新婚旅行のカップルに泊まってほしかったのに、工事の作業員ばかりに。この時、お客様によって満足するサービスは違うということを発見。

では、自分がお客様にしたい都会から鹿児島に来る人たちは何を求めているのか。
出来たばかりのソニービルの前には1坪程度のところに菜の花が植えられていて、都会の人たちは立ち止まり嬉しそうに眺めているのに気づく。

「都会にない、故郷のような風景を客は味わいに来るのではないか」

そこから第二の雅叙苑の創業が始まります。1980年、朽ち果てそうな藁ぶき屋根の古民家2軒を譲り受け、それを自分で移築。ご飯は薪で炊き、魚などは炭で焼く。食材はもちろん自分たちで栽培したり、地のものを使う。味噌や調味料ももちろん地のもの。

そうして理想の宿を創り上げた。それが1988年。「忘れの里 雅叙苑」です。離れ宿、部屋内風呂といった日本初の宿は、お客様からは、「懐かしい山里の風景に癒される」「会席料理じゃないのがいい」といまだに高い人気を誇っています。

そして、1993年、温泉リゾート「天空の森」づくりをはじめ、いまは東京ドーム18個分の敷地にたった2部屋。1部屋1人1泊20万円! そこから見える景色は極上。「ここに紅葉があったら」とか「ここに春、木蓮が咲いていたら」と思いついた時に木を植えているそうです。

来ていただくお客様は何を求めているのか。そんなことを思いながら道を作ったり、開墾したりされている姿に、理想を追い求める人の強さを感じました。

そして、「ここだけにしかない」という独自性を、自分の宿だけではなく、地域全体にも広げようとされています。

観光は、日本全国一律なものではなく、その土地の風景・文化を観たり、触れたりして味わうこと。どこでもあるサービスも、確かに日本文化ではあるものの、それは「霧島」やその地域だけの文化ではない。それを突き詰めていくことで、独自のおもてなしが広がって世界各地から見ても魅力ある観光地になりそうです。
「忘れの里 雅叙苑」行ってみたいな。もし行った方がいらしたら、感想を教えてください♪


情報を共有する 2015年 1月22日(木)

その目的は、さまざま。

売上につなげる、在庫回転率を高める、よりよいアプローチを考える、コミュニケーションを良くする・・・などなど。
結局は、2分される。それは、ビジネスに直結したものと、組織運営に効くもの。

ただ、やみくもに情報を網羅して情報量を多くしても、検索性は低くなる。

情報って、結局は、自分が欲しい時に、欲しい情報が引き出せることが重要。
なかなか見つからないのは目の前にあるのに食べられないケーキみたいなものw

宝の持ち腐れですね。

インプットとアウトプット。つまり、大量のデータをどう集めるのか、欲しい情報にどうリーチするのか。

検索性を高めればいい?

いや、検索の前に、そもそも見やすいようにするにはどうするのか。

日付順、カテゴリーごと、キーワードごと・・・

ポータルサイトの見やすさを高めることでうまく対応できるかもしれない。
具体策は、何を目的にするかで変わってくる。あふれた情報も役立つ情報かもしれない。情報は発信したら終わりではないし、構造化する。それを通じて、何かヒントをつかんだり、行動することが大事。 もう少し深く掘り下げてみようっと。


数値を読む 2015年 1月22日(木)

1月も終わりに近づいてきましたね♪ そして1月は特にいろんなことが目白押し。お正月休みの影響もありますしね。

さて、数値を読む。

全く知識のない数字って感覚がつかめないもの。一方、普段の仕事の中の数字はおおよその予測はつくもの。

要は脳の中で勝手にマイコンピュータの統計がされているってことかな。

今日は、ある数字について、「うちは気づかなかったけど、こっちは気づいたんだよね」

って他部門の人から言われました。

そう、それは、その数字に対する意識が高いからというのもあったものの、ちょうどそのタイミングである取り組みをしたので、その数値を後輩に確認してもらって、みんなで打ち合わせをしていたら、「なんか変」ということになったんです。

いつもの数字が、いつものレベルにない。

いつものレベルもしくは、高くなっているはずなのに・・・。いろんな要因を考えて、確認していったら、結局、システム側の設定が変わったために減っていたんです。

効果がなかったのかと残念に思っていたら、そうじゃなかくて良かった。

 みんなの意識が数値を生きたものにする。

そう感じた出来事でした。

肌感覚、とかいいますが、普段から脳はいろんな数字や情報を集めて仮説をたてているんですよね。そしてそれが、数字を活かす、ということなんだとなんだか嬉しくなりました。
みんな、有難う♪ こういうところでも組織の成熟度って上がっていきますね。


顧客満足サイズ 2015年 1月18日(日)

「経営品質」のコーナーなのかな、この話題、と思いつつ、これは顧客満足に大きく影響するんじゃないかと一顧客として思うfoxryoであったw

パックに注目!それは何かといいますと、はい、写真をとくとご覧あれ。

何か気づきません?

そうです、容器が台形なのです!!! てことは、容量が減っているってことです。
ゆゆしき問題です! え?foxryoだけ?

パン屋さんのパンの大きさ、アーモンドチョコの箱は変えないのにグラム数削減、など枚挙にいとまがありません。

この苺も上段は粒が大きめなのに、下段は当然ながら小さいです。そんな風に入れる方が選別が必要になるからコストアップじゃない?と素人目には思うのですが、どうなんでしょ。

ってことで、値上げするなら値上げしてください! 買いますから。
タバコだって、倍になっても買う人いるじゃないですか。鰻だって、栗きんとんだって値上げになっても食べますよね。

後進国のものだけフェアトレードなのはおかしいです。国内産のものだって、フェアトレードであるべきです。あれ? 論点ずれてる?

食べ物って、量も大事だと思うんですよね〜。スィーツだって、その量で幸福感を味わえるはずなのに、小さくしたら、2個かわなきゃならなくなりますよね。(え? これもfoxryoだけ?)
家電製品で、コストが合わないから部品を小さくする、とかしないですよね。原料を変える、雪渓を変えるとか、別の方法をとるはず。

よって、いままであったものを材料費にあわせて作るのではなくて、この大きさのままでいくには材料費がこれだけだから、値段上がります、でいいと思うんですよね。

是非、食べ物業界の方は、考え直していただければと思います。
そのほうが顧客満足を損なわないと思うのは、食いしん坊のfoxryoだけでしょうか。


日本の子供たちに 2015年 1月13日(火)

東京ディズニーリゾートは昨年30周年を迎えました。売上高は右肩上がり、リピート率も相変わらずの高さを誇っています。

その歴史の始まりはさらに昔。なんと52年前にさかのぼります。
そこには、日本のウォルト・ディズニーのような人がいたんです。

それは、当時、京成電鉄社長であった川ア千春さん。浦安の埋め立て地に普通のレジャーランドを建設しようと考えていた川アさんは、アメリカのディズニ−ランドにいき、「こんな世界を日本の子供達に見せてやりたい!」と強く思ったのです。

最初にディズニーにアプローチしたのは1962年。その頃、アメリカにしかなかった夢の国「ディズニーランド」を輸入(?)しようとするなんてすごいです。

しかも17年の歳月をかけ、やっと契約が進められることに。

新規事業って「1000に3つくらいしか成功しない」とも言われ、数撃てば当たる的なやり方をとる企業が多い中、「これだ!」と決めて、17年アプローチし続けるところに感動。

そして、1979年、2代目社長の高橋政知さんにより、契約締結、建設が進みはじめました。

で、日本に夢の国が完成したのは1983年。アトラクションの企画や施設の建設に関しても、費用面からも全く妥協はなかったと容易に想像できます。

そして1995年、3代目の社長となった加賀見俊夫さんになってからも、日本にしかない「ディズニーシー」を創り上げるなど、アトラクションや施設の進化に力をいれています。

「一日で全部見れるとリピートにならない」アトラクションの数というのも日本のディズニーリゾートならではのディズニーファンを生む戦略であることがわかり、最初のコンセプトがいかに大切なのかを感じました。

お客様のニーズについても、その変化をしっかり把握。たとえば、開業当初は、ゲストはパレードを遠巻きに見るだけ。今では、パレードの中に入れないと苦情がくるそうです。「通過型」から「参加型」にすでに変わっているので、そのニーズに対してもしっかり応えたパレードやショー創りになっています。

 「こんな世界を日本の子供達に見せてやりたい!」

この熱い思いを共有した河アさん、高橋さん、加賀見さんの3人の社長によって育てられた東京ディズニーリゾート。これからも子供たちだけでなく、そこに集まったたくさんのゲストを夢の世界にいざなっていくんでしょうね。

☆このコラムは、年末のカンブリア宮殿の内容からです。


合目的な仕事 2015年 1月 9日(木)

コピーのとり方にもクオリティがある。いまどきならスキャンの仕方かもしれない。斜めになっていたり、解像度が低すぎたり。同じことをするのでも、何も考えずにやれば作業だし、何に使うのかを考えてやればそれは仕事になる。

今日は会議の資料や案内をつくっていたんですが、ポイントは2つあって、

・内容が理解できるか
・見やすいか。

そして、軸となるのは、それを見る「相手」

自分がわかるからいい、というのでは、相手には伝わりません。相手がどういう見方をするのか、まで考えて自分の伝えたいことを構成することで、結果は格段に変わります。

そして、それこそが作業ではなくて仕事です。何故なら、私たちはプロなんですからw 
給料はお客様からいただいています。本社部門だとお客様は遠く思えるかもしれませんが、その仕事はどんどんつながっていき、最終的にお客様に届けられているんです。

何のためにするのか。目的を明らかにすること。そしてその目的に向けて仕事をすること。それが合目的な考え方です。

会議の資料も案内も、相手の理解を得て行動を起こしていただくことが目的です。そこに向けて、データやグラフや図を作成し、用語の統一や端的な言葉を選択し、表現のわかりやすさと見やすさを追求する。

その努力を全員が自律的に積み重ねていくことで、合目的性が高まり、組織の成熟度も上がっていきます。


価値前提で動く組織 2014年12月16日(火)

事実前提と価値前提。

結局、この経営品質のコラムに流れるテーマは、どれも価値前提でいこう!ってことで、それを書き続けているんですよね〜。

どうして価値前提がいいのか。
それは、何をすべきかわかっているから、突発的なことが起きても、価値前提に立ち戻って何をすべきかがわかるからです。また、大きな組織になればなるほど、いろんな考え方の人がいます。それでも、「自分たちの提供する価値は何か」に基づくことで、方法はいくらでもでてくるし、違ったとしてもお互いを認められるし、話し合いも建設的にできる。

たとえば、会議の企画でも、「やれといわれたから、とにかくやりきればいい」というのと、「この会議のゴールは、全員が目的に共感し、目標達成に向けて自律的に動くこと」というのでは、結果が変わります。少なくとも、前者は、「例年通りでいいか」に陥りますよね。

普段から、何を価値と置いているかが共有されている組織は、スピード感もあります。なぜなら、全員の判断基準が同じなので、自分で考え、行動に移すことに自信を持っているからです。そんな組織だったら、すっごく強いですよね。

そんな組織にはどうしたらなれるのか。

その組織のリーダーから自組織の提供する価値が明確に示されていること。全員が共感し、納得していること。そして、日々、リーダーやメンバーによってその価値に基づいた判断が積み重ねられているってこと。価値観やありたい姿を共有した当初はそこを目指そうとするのですが、次第に意識が薄れてしまう。やっかいなことに、人間の脳はそういう風にできてます。そして、やることが目的化してしまう・・・。

では、日々、それを意識するには、どうするのか。
「何故、そう判断したのか」ということを折に触れ、伝え合うことのような気がする。暗黙知として積み上げていくこともできるかもしれませんが、メンバーの多様性や入れ替わりを考えると、ことあるごとに言葉にして示すことが、あるべき姿に立ち返るために必要なんだと考えます。

「言わなくても分かる」ではなく、言葉にしていこうっと。


こっそり開発するDNA 2014年12月10日(水)

3Mでは、15%ルールがあります。それは何かというと、勤務時間中の15%を自分のタスク以外で興味のある研究に使っていい、というもの。普段使っているポストイットは、ここから生まれたといわれています。新規事業を生み出すDNAがそこにある。

実際には、どうやって確保しているのかなぁといつも思う。勤務時間が1日8時間だったら1時間12分。1週間5日営業日として、6時間。個人の裁量に任されているんだったら、「○曜日は自由研究の日」とかできちゃいそう。

「毎日1時間は、この時間に使う」というのはやれそうでやれない。foxryoだけかもしれません。 ついつい目の前の仕事や突発事項に割いてしまう。それがいけないってことなのかも。

よく、重要な時間のためには、その他の時間を効率的に使うようになる、という事例もある。たとえば、西精工さんでは、朝礼が1時間を超えても意味があると全員が考えていて、そのために業務が滞らないよう、努力している。

そんな組織になるには・・・。やっぱりトップのリーダーシップだろうし、自分自身もそこにコミットできるか何だと思う。

うちの会社の場合は、「こっそり開発」するDNAがある。昔は破天荒な人が多かったし、誰に何を言われようと、やろうとする強い意思があった。今はどうでしょうか?

まだまだそういうDNAは残っているし、トップもそれを認めています。

会社というもののメリットとして、個人では持てない資金や技術や人、そしてざまざまなインフラがあり、それをつかうことが許されている。だからそのメリットを充分使ってほしいというのがトップの期待。

新たな事業がどんどん生まれていくことで、これまで成長してきた。これからもそれができる環境があるということがとっても重要なんですよね。

会社30年説も新たな事業が起こせなかった企業が多いという証。未来永劫の成長、そして繁栄を維持・向上していくためには、新たな事業が欠かせません。

「こっそり開発する」DNAは持ち続け、どんどん面白いものがでてくるといいな。そのためにfoxryoが後方支援できることは・・・。そんなことを考えながら12月も終わっていくんですね。


お客様を決める 2014年12月6日(土)

 「うちのお客様はこの人たち」

そう決めた企業は強い。

たとえば、世界中のムスリム16億人。また、たとえば、アメリカの日本文化好きな人たち、さらに、たとえば、インドで国技に熱狂する人たち。

それぞれ何がヒットしているかというと・・・。

まず1つ目。世界中のムスリム。
敬虔なムスリムにとって、毎日5回のお祈りは1度たりとも欠かせない。近くにモスクがあれば、何の問題もないのですが職場や外出先では結構困る。何故かというと、お祈りの時間は、自分がいる場所の緯度経度や季節によって変わるのです(!)。

そこで、それをすべて解消するすごい時計が開発されました。世界中のどこにいても、いつ、どの方向に向かってお祈りをすればいいかすぐ分かります。口コミで広がり、大ヒット。

この「PRAYERS COMPASS」は、2年で累計40万台売れたそうです。まだまだ市場は大きいので、もっと売れそうですよね。ちなみにこの時計を作ったのは日本のカシオです。

続いて2つ目。アメリカの日本文化好きな人たち。
アニメのワンピースがアメリカでナルトよりヒットしていないのは何故か。諸説ありますが、やっぱりアメリカ人は忍者好き。ワンピースの「海賊」はある意味お家芸。東洋的なものに興味を抱く傾向があるようです。

そんな日本文化好きな人たちがこぞって買う包丁があります。日本の伝統 刀鍛冶の技法を使い、まるで日本刀のような独特の波型の文様を浮かび上がらせる。まさに、ここに技あり! デザインがいいだけでなく、シャープに切れる。基本品質は十二分。
これが欧米を中心に400万丁を売る大ヒット。この包丁「旬」を作ったのは、日本の貝印。

そして、最後、3つ目。インドで国技に熱狂する人たち。
インドの国技、クリケット。なんてったって、「巨人の星」を野球ではなくクリケットにリメイクした「スーラジ ザ・ライジングスター」が大ヒットするインドです。この熱狂的なファンは何を望むのか。そう、スポーツ好きな人がみんなが望む、あれですよw

試合の点数表示。「どこにいてもクリケットの試合が見たい」という要望に応えた韓国製のテレビやケータイが大ヒット。日本の家電各社はこれに気づかず、韓国勢に負けたといわれています。


こうしてみると、やはりお客様を決めること、そしてその心を鷲掴みにし続けることができる会社になるということがとっても重要なのだと思います。ただ、市場は無限大なわけじゃないので、未来永劫成長していく強い会社になるには、お客様の変化の兆しや社会の変化の兆しを先取りしないととも思います。


働きがいのある会社に 2014年12月3日(水)

今日は他社の方がうちの女性活躍支援への取り組みをヒアリングにこられました。

うちの会社は特に女性に、というよりは適所適材で人材活用を考えている会社だと思います。それはテリーさんが国籍、性別、言語、文化、宗教といったことは関係なく、この会社をもっとよくしたいと思っている人たちを登用しようという姿勢があるからです。

そして、風土としてもそれは脈々と受け継がれているのです。
大卒の女性を採用し始めたのは、いまから34年前。メーカーとしては当時早い方だったと思います。何かルールの変更があるとき、ちょっとだけ先をいく方針やしくみを導入しています。たとえば、育児休暇の復帰は「4月から」ではなく、1か月延長してあります。これは幼稚園に通い始めて1か月くらいにいろんなことが起きて休むことが多いというママさん従業員の声を反映したものです。

一方で、当時は入っていただいても辞める方が多かった事実もあります。ちょっと早すぎたかもしれませんが、手を変え品を変え、採用の努力は続けていました。

また、育児休暇でも男性がとる事例もありますし、昨今はこれから高齢化時代を迎え、介護休暇の運用も徐々に増えていく傾向にあります。介護で会社を辞めることなく働けるようにという「仕組みと意識」の両輪でサポートしていく必要があります。

せっかくうちの会社を選んで入社し、活躍いただいている方に、少しでも門戸を広げたり、コミュニケーションをとったり、成果を出せるようにチャレンジしていただいたり・・・。

それらが「働きがい」へとつながっていくのだと思います。数字を追うのではなく、全員が適所適材で働けているかを重視しています。それが高い成果を出していきますし、離職率も削減されていくと思います。

「自社のスタッフ一人ひとりの成長が大事」ということを今一度、みんなに伝わるようにできるといいなと思います。


関わる人たちの役に立つ 2014年11月22日(土)

企業の社会的責任。うちの会社の場合は、所在する地域で役に立つこと。名古屋市科学館のプラネタリウムBrother Earthのネーミングライツ以前から、少年少女発明クラブでのボランティアなどを続けています。

この11月から、科学館を訪れる外国人の方たちのお役に立てないかと、英語の音声サービスを始めました。

guide 今日、星空観望会に当選したので、科学館を訪れたら、入口の両側に案内がありました。少しわかりにくいところにあるような気もしましたが、外国人の方たちのネットワークのスゴさからすると、本当に便利と思っていただけたら、きっと人気コンテンツになるかもです。

使い方は簡単。スマホにアプリをダウンロードするだけ。所定の展示物に近づくと自動で説明の音声が流れるようになっています。"At your side"だなぁと思ったのは、入口の案内の場所に無料wifiスポットがあって、アプリがその場でダウンロードできるんです。

 「科学館をもっと楽しんでいただきたい。」

そんな思いで作られたアプリ。
なんてったって世界一大きいプラネタリウムなので、外国人の方もたくさん来場されるハズ。今日も結構見かけました。意外に全国の科学館で多言語対応しているところは少ないと聞いています。きっと東京あたりは充実しているんでしょうけど。たくさんの方のお役にたてたら嬉しいです。

P.S.
今日の観望会は、新月&快晴だったので、天王星、スバル、アルビレオの二重星がとても美しく見えました。天王星は水色に輝いていて、ひょっとしたら地球のように水があるのかなぁ?なぁんて想像しちゃいました。天王星は残念ながら肉眼では見つけることはできません。1980年代にボイジャー2号が通過して観測し、外側はメタンガスみたいです。人体同様、宇宙はまだまだ謎に満ちています。

●名古屋市科学館ニュース: 2014年11月05日


働き続けたい人に仕事を創る 2014年 9月29日(月)

 「年をとって、中華鍋が重くて振れなくても、焼き鳥の串なら回せる。
  60を過ぎても働きたい人は働いてもらいたい。」

この言葉に一番感動。働く人への感謝があふれる言葉だと感じたから。

うちの会社の創業の精神に「働きたい人に仕事を創る」があります。だから共感するのかも。

この言葉は、「熱烈中華食堂日高屋」というラーメンチェーン店を運営するハイデイ日高の会長、神田正さんが発したもの。焼き鳥屋さんは、福利厚生の一環として始めたのだそう。

そのほかにも、

 「お金の使い方は分からない。
  タクシーや車を買って運転手を雇う。そんなことにお金を使うくらいなら、従業員に分けてあげたい。」

という言葉も、心からおっしゃっているようでした。仏様のような方です。
出店は、いまでも神田会長が決めていて、昔はたくさんあった駅前の屋台をイメージしているのだそう。24時間営業なので、「日高屋の店の灯りで治安が良くなった」との地域からの声もある。

 「運が良かっただけ」

これもテリーさんがよく言う言葉。懸命に努力している人は、努力しているといわない。従業員に働く場を、お客様に憩いの場を、地域にも安心を、そんな経営が成功している実例。

関東の方にしかないので全く知らなかったのですが、今度東京に行ったら食べに行ってみたいな〜。

●出典:テレビ東京「カンブリア宮殿」2014年 9月25日放映


顧客価値を創る 2014年 9月13日(土)

カラオケ「JOYSOUND」がネット配信という強みを最大限に使って、超進化してます♪

「ひとりカラオケ」というカテゴリーを生み出し、ネットを使って「うたスキ動画」で共有、最近では、「ニコ動」へのアップもできる!

一人で歌ってもコラボできるから、楽しい。ギタナビも含めてお客様がエクシングの想定外の使い方をされるので、どんどん新たな価値が広がってます。

今日知ったのが、オーディションの選考に使うというもの。エクシングが採用で使っているのは知ってましたけど、オーディションだけでなく、ライブにも使っていたり、10代に人気のボーカロイド曲の取り込み もやっていたりしています。

音楽の楽しさだけでなく、つながることの楽しさも追及しているところに感動してしまいました。スゴイな〜。自分たちも顔晴らねば。

あ、自宅のテレビで歌える「JOYSOUND.TV」もあります。是非♪


そうそう、「顧客価値を創る」といえば、ソフトクリームの量り売りのお店「レムソンズ」ってご存知ですか? 録り貯めたカンブリア宮殿を見ていたら、紹介されていました。 スゴイ!これ、いきたい! こういう発想、いままでにどうしてなかったんでしょう。

外食界のスティーブ・ジョブズかも! 新しいものではないのに、組み合わせで新たな価値を創っているからです。

これを思いついたのは、「ほっかほっか亭」や「フレッシュネスバーガー」を生み出してきた栗原 幹雄さん。

他にもジローラモさんの本格イタリアンの店をメイン顧客に若い女性をすえて、食べやすい大きさにして、価格は500円にしたら大ヒット!

吉野家の牛丼以外の赤字の外食店の再生も引き受け、たい焼き屋さんは軌道に乗り始めています。

もともと建築が本業の栗原さん。どのように発想力を高めてきたのか。毎日、映画を早送りで必ず3本は見て、家具や装飾品や服などを頭にインプットされていました。そして3歳児からおばあちゃんまで、いろんな人の声を聴くこともされています。やはり天才は日々の努力を怠らない人なんだ・・・。

最近インプットが少ないfoxryo。アンテナも低くなってるかも。ちょっと気合入れていかなくてはw

●グローバルナビフロントURL:http://www.bs-tbs.co.jp/globalnavi/


まずは、人ありき 2014年 9月11日(木)

今日はテリーさんの話を聴いていてやっとわかったことが。
それは、会社というのは未来永劫、そこに属する人が明るく楽しく元気に働いている組織体。

 「え? それいつも言ってるじゃん」

という方もいるかもしれない。でもちょっと違うんです。

それには2つあって、まず一つ目。

テリーさんは、うちの事業に魅力を感じたから入社を決めていない。面白そうな会社だと思って、そこで先頭をきって走ってみたかった。

そして、二つ目

「人をリストラして業績を回復させるようなのはいい経営だとは全く思わない」

という経営に対するポリシー。

急激にまったく未知の事業に飛び込んで、社内の誰かを犠牲にするようなリスクはとらない。それよりもみんなが明るく楽しく元気にチャレンジしたり活躍してくれることを望むー


だから、新しい事業は、社内のリソースが有機的に結合して生まれてくるのが理想。スピードを求められるのであれば、社内のリソースを核に、アライアンスやM&Aで時間を買えばいい。

一人ひとりが、その会社に所属しているからには責任を果たす、その責任とは、自律的に当事者意識をもって現在と未来を見据えて行動すること。そうしていれば、おのずと理想に近づくんじゃないでしょうか。

つまり、まずは、人ありき。

「自分のやりたいことを会社という組織の中でやれるのはチャンス。失敗すれば社長の私の責任」

とテリーさんがいつも言うのも、根っこにあるのはそういうことなんだと、話を聴いた4時間後に腑に落ちました。


性善説で経営するダイキン 2014年 9月 1日(月)

「六八年にはタイムカード制を廃止し、出退勤の自己管理制度の 実施に踏み切った。従業員の自主制に基づく管理への一歩であった。」
と社史に掲載されいるのはダイキン工業さん。

これは、井上会長が実施。タイムカードを導入したところ、カードを押すのが仕事になってしまった。なので、始業時間にカードを押してから着替えて現場に行き、作業が始まるのは20分を過ぎた頃。そんな状態に疑問をもったのだそう。

そこから人が能力を発揮する状態というのを意識された模様。
“「信じて用いる」。それが「信用」”とはうちの会長がよく言っていた言葉。

中国拠点のスタッフはすべて中国人。日本人はいない。ここにも性善説を感じる。145の国と地域に進出し、売上の海外比率が7割、従業員数は約5万6000人。うち、中国で働く人は約1万7000人。

中国人のトップの言葉もダイキンの価値観を表すような内容で、ビックリ。中国市場での奇跡的な成長を支えているのはこうした現地スタッフの力あってこそ。

加えて、中国進出時に懸案となった「インバーター技術」についても、合弁先に供与することを選んだ。それも成功要因の一つ。

性善説だけではない。
子会社であるダイキンサンライズ摂津では、障がいを持った方がイキイキと働いている。 新人研修では、トップも飛び入り参加し、学生から社会人となる節目に、自分自身の働き方やダイキンについて学んでいく。「宗教みたい」というtwitterなどの声はあるが、結局は、どれだけ大切にされているか、期待されているかがわかることが、人がイキイキと働く、自分の能力を最大限に発揮しようと思うモチベーションの源泉なのだ。

ダイキンのこと、もう少し調べてみようっと、

★出典:テレビ東京「カンブリア宮殿」より
社会に貢献する会社 2014年 7月19日(土)

北海道札幌にある洋菓子店「きのとや」。
従業員とお客様を大切にして、成長を続けている会社です。
ただ、そうなるまでに2回の危機がありました。

1回目は、クリスマスケーキ。
「きのとや」は業界初の宅配サービスを始めたケーキ屋さん。でも、いまは毎年12月24日だけは、絶対に配達しません。 それにはある理由があります。

不便な場所に出店したため、お客様がなかなかきてくださらない。ケーキ屋さんは、「待ち」の商売。それをなんとかしたいと思い、スタッフの手を借り、ホールケーキの予約を始めた。しかし、「お店が遠いから」と断られると聞き、仕方なく宅配を始めた。すると、雪の多い北海道では、それが当たり、最初のクリスマスイブは300個のケーキの受注があった。そして翌年のクリスマス。2000個の注文を受けて、舞い上がっていたら、24日に500個ほどお届けできないという事態に陥ってしまった。翌日、届けられなかったお客様のところに「代金はもちろんいただきません」とケーキを持ってお詫びに行きました。

この時、応対した従業員の涙を社長の長沼 昭夫さんは忘れることができないのです。

そして、2回目はサルモネラ菌で食中毒を起こしたこと。
卵の調理温度が足らず、菌が繁殖してしまったのです。食中毒を起こした食品関係の会社は倒産することが多いのですが、「きのとや」はそうならなかた。その理由は、社長が自らの責任だと従業員に頭を下げたことだと思う。

「誰かの責任ではない。自分だ。皆を不安にさせてすまない」 そして従業員は誰一人辞めなかった。そしてお客様も営業再開すると、

「待っていたよ」

と、応援してくださった。

ここで、長沼さんは、従業員とお客様に心の底から感謝したという。

従業員を大事にする。その心は、形にも表れている。誕生日のお祝い金1万円と有給1日、年間1〜3万円分のケーキ券の配布。ケーキ券は、家族が「おとうさん(子供)の仕事」を知るチャンスであり、また同梱されたアンケートを顧客の立場で回答し、味のレベルアップを図っている。また従業員が一流を学べるように、は毎月1000円の積み立てをして、年1回社員旅行をおこなっている。

従業員に、会社への要望をアンケートできいてみると「自分にも家族にも誇れる社会に貢献している会社になりたい」という答えがほとんどを占めていた。

「きのとや」で使われているフルーツの一部は自社農園で栽培。そして、今度は「さっぽろスイーツコンペティション」を開催。「札幌をスイーツ王国に!」という志を持って、年1回開催している。優勝作品のレシピは参加洋菓子店に共有され、自分の店にあったアレンジをして出し、業界全体のレベルアップを図っている。

ケーキの美味しさを追求することはもちろん大切。でも、働く人とその家族を大切にすることは、お客様を大切にすることにつながっていき、結果的に企業の成長に直結する。「きのとや」はそれを証明しているような会社だと感じました。

全員で危機を乗り越えられた組織は強い。「きのとや」1回いってみたいな。

★出典:テレビ東京「カンブリア宮殿」より


トップの本気と行動 2014年 7月 9日(水)

伊那経営フォーラムのメモは今回がラスト。
第二部で時間がとれなかった質疑応答。鬼澤さんが第三部の中でとってくださいました。
塚越会長と望月院長への質問です。

  • Q:塚越会長が何もない状態から今の伊那食品工業に完成させるとしたら、まず何からはじめる?

    塚:思いを伝えること、継続すること。それに、完成か完成でないかは評価する時期によって変わる。未来永劫続く中で考えればいい。人生には限りがある。しかし会社は終わらないリレーをやっているようなもの。いい形で次に引き継ぐ、種の保存を続けていくことだ。

  • Q:「感動の物語を積み重ねる」の「感動」の定義は?

    望;一生忘れないものが感動。お金にならないことをどれだけやれるか。お金が関わると人は奮い立てない。
    あるとき、緊急入院してきた一人暮らしの末期がんの患者さんが暴れて手が付けられない。彼が心配していたのはペットの鶏。職員が「毎朝餌をやって写真を撮ってくるからね」といい、毎日写真を見せると安心して落ち着いた。

    どれだけ相手の心に入っていくか。どこにでも材料はある。それを感じる力だ。そこに皆の目的がないと、気づくことはできない。

  • Q:優秀な人を採用するには?

    塚: 採用とはその人の人生を家族として責任を持つタイミング。資格、経験、即戦力では選ばない。

    望: 生きる価値観、病院の価値観、成長の価値観が重なりうるところ、その面積が大きい方が穏やかでいい関係になる。餌(質問)を撒き、食いついたものには、2回目、3回目の面接へと進め、よく観る。人によっては5〜6回のこともある。

    塚: なんとか人を採用したいという時代には、いい会社に見せる工夫をしていた。今は福利厚生も良くして、離職率ゼロ。入社したい会社ランキングにも名前がでるようになった。入社すると方向付けができているので、伊那食ファミリーとして同化されていく。
    いい会社になること、働いている人が幸せであることを目指している。

今回のフォーラムを通して、「人を大切にする」というあるべき姿をトップが示し、そのための環境づくりと実践を並々ならぬ決意と努力で実現されていると感じました。かといって、それは短期的なものではなく、幾世代、遠くをはかって積み重ねられている。その積み重ねはトップの本気であり、関わる人たちの納得と共感を生み、あるべき姿に向けた、自立・自律的な行動へとつながり、成長へのスパイラルアップを生み出しています。


読んでいただいた皆様へ。まとまりのないメモにお付き合いいただき、感謝!

★出典:2014年7月5日 伊那経営フォーラムメモより
事業継承と未来に向けて 2014年 7月 8日(火)

第三部のテーマは、「今、自分にできること」
コーディネーターは鬼澤さん。パネリストは、四国管財の中澤社長、京都の人見さん、伊那の織井さん。そして飛び入りで、伊那食品工業 塚越会長の息子さんで今回の伊那経営フォーラム事務局長(?)の塚越専務も。

皆さん二代目社長。親が起業し、経営の足元固めも終わっている。地域社会に貢献するためにも長続きする経営をしていくには・・・。

  • 中澤: ビルメンテナンスの会社経営。働く人が家族に誇りをもって「この会社で働いている」と言える会社にしたい。
    クレームは宝の山、としてすべて自分が引き受け、対応。クレームはどんどん増え、去年は3,190件。約70%が自己申告、残りはお客様からのクレーム。次に、「働く人が辞めない会社にしたい」。そうなるために、「会社は自分の夢をところ」と位置付け、社員の夢を聞き、それを実現する方法や資金を貯める方法などを一緒に考えている(ドリームサポーター)。2009年からは、社員が問題を起こすのは、子供の不登校やDVだったり、家族にあると仮説をたて、相談を受け、一緒に考えている。最近では、たんぽぽ教育研究所を立ち上げ、教師のお悩み相談を受けている。

  • 人見: 水道資材などの会社経営。5年間TOTOで働き、厳しさとやりがいを上司から学んだ。その時にDOIT!でリッツカールトンホテルのクレドに基づく経営に触れ、経営品質向上に取り組む。2003年に会社を引き継いでから、京都フォーラムの開催など、地域企業の活性化を通じて地域社会への貢献にも取り組んでいる。ビジョンは、「誰も考えないものをデザインすること」。

  • 織井: 建築業の会社経営。先代がアイディアマンで特許件数9件。すべて口コミでの受注。社長を引き継いだとき、先代からこういわれた。「一度広げた風呂敷は畳むのは難しい。社員、業者、お客様を幸せにしろ」。安心・安全・堅固で、かつオリジナル性の高い住宅を目指している。全員面接は2か月かかるが、アイディアは社員から生まれる(教わる)。トップダウンだと続かない。社員全員で決めたルールは守る。素直にならなきゃならないと思っている。

これからの行動は?
  • 中澤: 日本初、ビルメンテナンス協会を発足。現在20社が加盟。業界全体を良くしていきたい。

  • 人見: 7/20から京都流議定書とともに京都フォーラム開催。継続した活動をしていく。

  • 織井: 伊那経営フォーラムなどで地域社会も含め、巻き込みを継続していく。2027年にはリニア開業に向けた街づくりをしていきたい。

最後に、鬼澤さんから一言。

 「一歩を踏み出そう!」

続きはまた今度。

★出典:2014年7月5日 伊那経営フォーラムメモより
野心というより志 2014年 7月 7日(月)

今日は野心の話。塚越会長にはなんと野心がありました。

 「人を幸せにしても、経営が成り立つことを証明する」

野心というより、熱い志です。
望月院長も熱い志を抱かれていました。川添胃腸病院を任されたとき、こう誓ったのだそうです。

 「やるからにはただの小さな病院ではなく、どこにも負けない組織にしたい」

  • 望:工業高校電機科卒業。医者の義理の兄の手術をみて、「手術とは、破壊と再生」だと気づき、ピンときた。周りは99%反対。命がけでトライをした人にはここぞというところに命があると信じている。そして医者になり、順天堂大学のインターンと川越胃腸病院の夜勤を8年間、ただ1日を除いてほぼ24時間、医療の場に居続けた。医療を学べると、無償で働いた。ナースコールは1回で起きた。この経験は、のちに「チーム医療」へとつながっていく。

  • 塚:伊那食品工業を任されたとき、倒産寸前。現場はすべて経験し、その大変さがわかっていた。だから製造技術の研究には力を注いだ。働く人のために「ちょっとでも良くしよう」。身体を楽にする思いやりはここから生まれた。自分で経験するのが一番。

    相手の気持ちがわかる。それが経験できる仕組みをつくる。
    たくましく:利益のしくみ。
    やさしく: 相手に対する思いやり

    いろんな苦しいことがあっても

    「自分が小説の主人公で、ハッピーエンドで終わる」

    と信じること。

    会社は人間が主人公。周りがハッピーな方向でいくのは間違いない。


熱い志の背景には、経験と並々ならぬ努力がある。それが原体験・原動力・知恵を生み出す力となる。

今日はこれまで。第三部へと続きます。

★出典:2014年7月5日 伊那経営フォーラムメモより
会社の目的とは 2014年 7月 6日(日)

昨日の続き。「伊那経営フォーラム」第2部は、伊那食品工業 塚越会長と川添胃腸病院 望月院長の対談。ファシリテーターは(引き続きw)大久保さん。

  • 塚越会長(塚):基本は会社の目的にある。
    誰のために、何のために。利益を上げるために存在するのではない。手段と目的が逆転している会社が多い。
    人間社会で大きなウエイトを占めるのが経営。
    会社の目的は、社員の快適と幸せの追求にある。
    だから売上がどーんと伸びて、どーんと下がるようなことがないように。どーんと下がれば事業の縮小、倒産が起きる。ブレーキを掛けながら大きく下がることがないように経営をしている。
    倒産しない、多少の成長ができている、がいい。ただし、成長のために「成長」するのではない。

  • 望月院長(望):生まれながらの環境はあるが、どんな人生を生きるか。どういう生き方をしてきたか。
    「医療はチーム」だと言い続け、今では各自が経験と情報で判断し、自律的に動いているように感じている。

  • 塚:より幸せな人をつくる。成長は手段。
    真の目的は、「みながHappyな人生を送る」こと。

    100年カレンダーを見せ、「人生は繰り返しができない」と伝える。会社経営は引き継ぐことができるが。幸せな人生には自分のことも一生懸命であることが必要。忘己利他。社員のために、仕入れ先のために・・・、そうすることでうまく循環する。

  • 望:ここまでくるのに30年かかった。ゴールはない。失敗は許されないという危険を背負っている。一方で、域外でもある。心地よく働ける環境をつくりたい。

    数字目標では人はついてこない。「稼げ、儲けろ」
    この数値をあげることには誰もモチベーションをもてない。それが10年から15年続いた。

     「感動の物語を積み重ねていきましょう」

    すると、生きがい、やりがい、そして会社の成長へとつながっていった。

  • 塚: 必要なものを与える、払うべきものは払う。経費の節約なんて言ったことがない。快適な会社生活を送ってほしい。社員のモチベーションがあがると必要なものしか買わない。会社にあるものは自由に使っていい。実質収入の向上にもなる。

    「すべての成功は、いいことを積み重ねたカスのようなものである」
      by 渋沢栄一

  • 望:食べて次の日に出るの消化器の生命線。理想と現実のバランスが大事。利益は次の発展に使うのが正しい。

  • 塚:売り上げも、利益も計画はたてたことがない。
    皆には、「正しい努力をしていたら、前年を下回ることはないよな」とはいうw

    少しでも伸びていれば社員も幸せ。末広がりの経営を目指す。

    人件費を払うために経営している。

  • 望:職員が苦しんでいたら会社を閉鎖した方がいいと思っている。

  • 塚:経営者はどん底体験があった方がいい。そういう原点に戻れば、乗り越える勇気になる。どん底体験は財産。人生のクライマックスが訪れたと思えばいい。

    長期的に損をすることも大事。「この会社が好きだ」といってくださるファンを一人でも多く作る。一人ひとりの行動、あらゆる会社の行動がつながっていないと伝わらない。

  • 大久保(大):塚越会長は社員とすれ違うと必ず「何か困っていることはないか? 必要なものは買っていいよ」と声をかける。社員が「ありません」というと「考えたらまだあるんじゃないか? いいものを買いなさい」というw

  • 塚: より質の高い仕事をすればいいという考え方。人生はたった一度。人生の一番いい時間を仕事に使う。会社が快適で楽しく過ごせるようにしたい、「理想に向けてやろうよ。人生を有意義にしようよ」といつも話している。会社が大きくなるために利益をあげる、という考えには賛同しない。生きざまを考える。

ここまで書いて、まとまらなくなってきたので、また明日♪

★出典:2014年7月5日 伊那経営フォーラムメモより
すべては経営品質との出会いから始まった 2014年 7月 5日(土)

本日、10回目の「伊那経営フォーラム」が開催されました。foxryoが参加するのは今回で8回目w(これまでの記録はここをクリック

今年の総合テーマは「一人ひとりが輝く未来へ」。
そして第一部はこの人なくしてこのフォーラムは立ち上がらなかったであろう、鬼澤さん。そして、それを人と経営研究所の大久保寛司さんが引き出し、かつ語るという形式に突如変わりましたw 

◆第一部「これまでの10年、これからの10年」

2000年、ウォール街の短期的利益追求に嫌気がさし、帰国した鬼澤さんは、「水戸の街を元気にしたい」と水戸の青年会議所(JC)に入る。いくら周りを良くしようと思っても、まずは自社の経営が成り立たないと・・・。同じ志を持って取り組んでいたJC理事と副理事の会社の経営が立ち行かなくなった。

 長期的な経営をしていくには何が必要か。

行きついた答えは、(1)中小企業の経営、(2)市民の意識、(3)行政 この3つを変えること、しかし、そのツールがない。そんな時に、経営品質の考え方に出会う。

 「経営の中身を良くしなければ、継続はしない」

鬼澤さんは水戸に経営品質協議会を立ち上げるとともに、日本のJCメンバーとなって出会った伊那JC理事の織井さんに経営品質の考え方を語り、伊那でも勉強会が始まった。

織井さんは、「伊那を経営のメッカにしたい」と言い、鬼澤さんは、「伊那はメッカになるのに最適な場所だね。全国から経営をさらによくしていこうとする人の集まる日本のダボス会議にしよう」と、このフォーラムが立ち上がった。それが2005年。

ちなみに「メッカ」のある場所やダボス会議の開催場所には、こんな共通点が。
(1)行きづらい、(2)お手本がある(伊那食品工業)、(3)美しい景色がある(伊那谷)

こうして10年運営などを変えつつも続いてきた。今回ここに集った400名ほどの皆さんは、鬼澤さんと織井さんの撒いた「いい会社をつくりましょう」の種に共感している。

鬼澤さんは、全国各地から招かれれば、どこへでも出かけ、経営品質やリーダーシップについて語っている。根底にあるのは、伊那食品工業と同じように、長く続く組織を自律的に創り上げていただきたいという情熱にある。

国を創るのも人、地域を創るのも人、会社を創るのも人、すべては人。

リーダーは役職は関係ない。その人そのものが、周りに影響を与えられるかどうか。

リーダーシップは自分自身のため。自分は何のために生きているのかに尽きる。命をどう使うか、それを自分自身で決めること。依存ではなく、自立。そして自分自身のリーダーシップを発揮できるか(自律)。

まず大事なのは、自分が輝くこと。

邪悪な人にも輝くものは隠れている。いかにそれを引き出すか。お祓いのように。お祓いは塵、あくたを払うという素晴らしい考え方。輝くものがでてくる状況をつくることが大事。

「観光」=「光を観る」

福沢諭吉が「sight seeing」を「観光」と訳した。とてもいい言葉だと思う。人は輝く。優しさ、あたたかさ、仕事の情熱、姿勢。一人ひとりが成長するという軸足がある。

 − − − − −

私が伊那に来るのは、光を観るためなのかもしれない。伊那の皆さんや鬼澤さんをはじめ、それぞれの人が、それぞれの立場でリーダーシップを発揮し、「いい会社や組織をつくろう」としている。その光を観ることで勇気をもらっているのだろう。

そして、この場に私がいられるのは、もとをたどれば、1997年、うちの相談役が大久保さんから経営品質の考え方を紹介され、社内のCS経営を推進する事務局になったから。そして、経営品質のオープンリソース的な交流によって、茨城の経営品質協議会が企画したリッツ・カールトン・ホテルツアーで鬼澤さんに出会うことに。あれも2002年のことでした。その後も、大久保さんや鬼澤さんや、経営品質向上プログラムに取り組む会社の方々の交流の輪はどんどん広がっています。

自分自身がどう生きたいか、突き詰めて考えたことがないけれど、たぶん、決まっている。 経営品質から生まれた交流は、これからも大切な絆になっていく。

私の「いい会社をつくりましょう」のすべては経営品質から始まった♪

★出典:2014年7月5日 伊那経営フォーラムメモより
全体最適での公正 2014年 6月26日(木)

「意思決定は早ければ早い方がいい。それが正しくても、間違っていても」

ただ、正解に近づける努力が必要。それはより多くの正しい情報とリアルタイムな情報を集めること。

そしてもし間違っていたとしても、検証し、軌道修正をかければいい。

拡大し続けていた事業が縮小傾向だとそこのスタッフたちが気付いたらどう思うか。それは当然、自分たちはいらなくなる、という不安。自分がこれまで築き上げたカンやノウハウを持つ慣れた仕事が通用しなくなるかもしれないという不安。

一方で、企業グループを見た時に、全ての事業が上向きなんてことはありえない。ひとたび事業が悪化すれば、他の事業へスタッフを移すことさえできない。上向けなければ倒産するしかない。

1つの事業だけではリスク管理ができない時、たとえば、主力製品が季節商品だったら、かならず副業が必要になってくる。スタッフに休んでもらうわけにもいかないので。

そうなったときに、トップが示すのは、先ほどの全情報を踏まえた上での全体最適な考え方。

 「ビジョンに向けて、我々はこう進んでいく。
  しかしながら、○○事業は縮小傾向にある。
  これを脱却するためには、○○事業から△△事業への異動をお願いしたい・・・」

このように全体最適を考えるには、人々が共感する目標が必要。
それがビジネスのビジョンです。これに加え、スタッフが心から共感できる「自分たちの提供する商品がお客様に届けている価値」、そして自分たちの使命・誇りを表すフレーズが欲しいところ。

納得できないスタッフには、繰り返し伝えたりする必要はあるのでしょうね。

結局は、このビジョン・誇りに加え、情報の正確さと鮮度が全体最適に近づく。縮小が決まった事業があっても、もっと高い視点からみた風景を伝え、共感いただくことが、公正な判断に近づいていく近道なのだと感じました。、


所在する地域で役に立つ 2014年 6月21日(土)

お客様をえこひいきして、函館で大人気の「ラッキーピエロ」。
そんなハンバーガー屋さんがあるなんて初めてカンブリア宮殿をみて知りました。みなさんは、ご存知でした???

ハンバーガー屋さんといっても、お客様の要望を取り入れて、スパゲティやカレーなど100種類を超えるメニューがあります。しかも原価率は通常30%と言われる飲食業界にあって、なんと50%を超えるのだそうです。そして、あのボリュームで350円て、すごい。売上が大きいからこそとれる戦略です。

食材は85%が北海道産。100%を目指しているとのこと。小麦が難しいのかな?

普通なら、原材料はコスト削減に走るもの。なのに、コストを惜しまず、地元の食材を買う。それは、地元の食材をその土地で食べるようにすると元気で長生きできるという、「身土不二」の教え。

そして、えこひいきとは、「ラッキーピエロ・サーカス団」というポイント制度をつくり、準団員からスーパースター団員まであり、ポイントに応じた還元率があります。スーパースター団員になると、店長がお客様の自宅まで感謝状を届けます。そしてスーパースター団員は取引先も出席する会社主催の新年会にも招待されたり、新作バーガーの試食会にも参加します。

  • 目の前のお客様は「500円」の注文をしているのではなく、生涯で考えれば100万円以上買ってくださるお客様という意識を持つようにスタッフに伝えている。
  • 100円買ってくださるお客様と1万円買ってくださるお客様がいたら、1万円買ってくださるお客様には値引きをしたい。
こうして美味しいハンバーガーに豊富なメニューにほれ込むだけでなく、えこひいきされたお客様はどんどん「ラッキーピエロ」に通うようになるし、口コミも広げていきます。

お店も、1店舗ずつ全く雰囲気が違います。ラッキーピエロは効率化や標準化は全く念頭にありません。「大手は一卵性双生児、ラッキーピエロは個性豊かな兄妹」という王社長の表現が印象的でした。

こうして、地域のお客様からも地域の仕入れ先との付き合いは生涯で捉え、「ラッキーピエロがなくてはならない」と言っていただけるような店になることを目指しています。ラッキーピエロで働く人たちにとってもそうです。だから函館から外にはでない。

函館、行ったことがないので、「行ってみたい!」と思ってしまいました♪
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きつねのお仕事
景気が低迷する中、株価を上げ、最近少〜し有名になってきたメーカーの会社員です。 お客様や市場の変化を素早く察知して、その変化に柔軟に対応することのできる「At Your Side」な企業文化を持つ組織作りを後方支援しています。
経営品質協議会認定アセッサー

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