「奈良学文化講座に当選したから奈良行くよ」と言っていたhide。ところが「台風近づいているからどうするかは天気次第にする」とも。ま、そうですねと思いつつフタを開けてみたら台風一過の快晴。暑いくらいの一日で、1万5000歩も歩くことに!
大仏殿を臨む
■奈良学講座
奈良学講座は2つのパートに分かれています。座学が午前中で午後からが散策。この日の座学講座は10:15からだったと思うのですが、hideの目的は午後からの講師による解説付きの散策。確かにそういう参加者の方が多くて、「え?こんなに人がいたっけ?」といつも思う。
foxryo的にはとつとつと、あちこち話が飛びつつ自分の好きなことを話しておられる先生方のお話を聴くのが結構好き。今日も東大寺はもともとどこにあったのか、梵鐘などの鋳造場所の発掘の話など、昔の人たちがどんなことを考えていたのだろうと思いを馳せる時間に。
奈良の町中に入ると10:30過ぎ、すでに流れが悪く車がいっぱい。駐車場も「満」ばかり。細い道に入り込んだものの、それが功を奏し、個人経営の駐車場に1日600円で停められました。
そこから会場までもそんなに遠くなくて、ほどなくして見慣れた南大門に到着。途中、裏通りにひっそりあるお蕎麦屋さんも見つけちゃったし、観光客がいない場所って、奈良の懐に入ったような気分になる。鹿さんたちにも朝のご挨拶♪ 地面から目が離せない!
さて、遅れて入った東大寺総合文化センター金鐘ホール。東大寺ミュージアムのお隣です。
講義資料やイヤホンガイドを受け取り、入るととってもキレイなホール!
奈良学講座にこなければ入ることがない場所だわ。
第179回奈良学文化講座のテーマは、「天平の風に触れる一日 〜深遠なる東大寺の歴史、その魅力に浸る〜」
■東大寺縁起
発掘調査などによってわかってきたこと。
東大寺の発祥の場所は、いまの法華堂だった。法華堂の正堂は東大寺の中で最古の建物。
等高線を見ると、山を切り拓いて建てられ、当時は金光明寺と呼ばれていた。
本尊は不空羂索観音で、このあたりは観音信仰地区だったと位置づけられている。北東には行基が建立した天地院もあり、ここも観音様が本尊。
その後、天然痘がまん延。聖武天皇は人々の安寧を祈願して大仏を鋳造し、今の大仏殿の場所に大伽藍を建てた。
大伽藍はコの字のカタチで講堂、その外側に僧房で囲まれ、さらにその外側は塀で囲まれていたという。
講堂や僧房の遺構は今でも残っており、在りし日を人々に思い起こさせる。その東側には食堂(じきどう)が配されていた。
南側には東塔と西塔がかつて建っており、この塔は興福寺の五重塔より高く、七重の塔で100mもあった。
大仏殿は戦乱の世に2度も焼失にあったものの、そのたびに再建されてきた。いまの大仏殿はちょっとだけ小さく再建されていて、時の政権の財政難によるものだといわれている。いつの世も財政って難しい。
それでもこうして奈良時代からいまに引き継がれている人々の思いを感じられる場所であることは間違いない。
★東大寺URL:https://www.todaiji.or.jp/
■竹の葉寿司ランチ
鹿君たちを横目に、奈良公園の外まで出る。散策講義までの時間はあまりないので、定食屋さんのお隣にあった柿の葉寿司の「ゐざさ」さんへ。
2階の窓から遠くで金色に光る大仏殿の屋根の上の「鵄尾(しび)」を眺めながら、オススメされた鰻の笹寿司のランチセットをいただく。笹の香りがふわっとして満足。ご馳走様でした。
★ゐざさURL:https://www.izasa.co.jp/index.html
東大寺門前夢風ひろば店
■東大寺散策
大仏殿から転害門へ。この転害門から一条が始まり、終点は平城京へとつながる。右側に明石家さんまさんが卒業した小学校が。その小学校にあるムササビのはく製はさんまさんが捕まえたという秘話を東大寺の上野周真師からうかがう。
3月堂には9体の仏像があり、豪華!
ご本尊の不空羂索観音は、目が3つ、腕が8本の三目八臂(さんもくはっぴ)のお姿。金色が少し残っている。
すべて奈良時代の仏像で国宝。
法華堂は東大寺最古の建物で奈良時代では正堂だった。後の鎌倉時代に礼堂が追加されているのが外観からもわかる。
東塔は残っているけど、西塔の遺構は盗まれてない。かつてここに7重の塔が立っていた。
世界最大級の木造建造物である東大寺大仏殿。
二度の兵火で焼失するも、その都度多くの人々の願いをのせて再建されている。
大仏様は100年放置されていたこともあったものの、江戸期に再建されている。
東大寺の境内を講師の先生の解説付きで天平の面影を垣間見ることができる楽しい時間でした。
★奈良学講座URL:https://nara.jr-central.co.jp/seminar/naragaku/
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