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Foxryo's Note Pad

 


【秋ドライブ】 奈良・滋賀 卑弥呼と室町のビーナス
2019年10月19日(土)、20日(日)
奈良 | 卑弥呼はそこにいたか唐古・鍵遺跡散策考古学ミュージアム
滋賀 | 観音の里 ふるさとまつり

季節は秋。朝晩は涼しいものの昼間は夏のような気温の10月後半。土曜日には、hideが申込んだ「奈良学文化講座」へ、日曜日は毎年恒例の滋賀・高月での観音祭りに車で出かけました。

【奈良】
卑弥呼はそこにいたか
朝早起きして、近鉄 大和八木駅近くにある会場、奈良橿原文化会館に到着。で、まずは「卑弥呼はそこにいたか−王権誕生の舞台裏−」をテーマにした講師の寺澤薫氏(纏向学研究センター所長)による講演を拝聴。午後からは、近鉄 田原本駅に電車に乗って移動して史跡と遺跡を歩きました。

講演では、

  • 弥生時代の中国の地図には、日本の向きが90度ズレていて、魏志倭人伝などに書かれている方向は90度ずらして邪馬台国などの位置を読み解く必要があること
  • 弥生時代は前方後円墳が創生された時期で、それらの古墳の位置や数から日本の中のどの国に権力があったかが読み取れること
  • 纏向(まきむく)遺跡に大王宮跡があったことから、「ヤマト王国」がここにおかれていたのではないかということ
  • 唐古・鍵遺跡は、祭祀などをつかさどる環濠地区であり、政治的な場所ではなかったと推測されること
  • 中国内の勢力図が三国志の時代に突入し塗り替わっていく時期で公孫氏が「海東」(韓や倭)を抑えておくことを曹操から任されて(?)いたこと
  • 日本の中も中国との外交をつかさどっていた大きな「イト」国による統制がとれなくなっていて、新しい王権が必要だったこと
  • 魏志倭人伝などで卑弥呼は「共立」されたと書かれていて、正統な王ではなかったこと
  • また卑弥呼を表現することばに「倭女王」「倭王」「女王」となっていてどこにも邪馬台国とセットにはなっていなかったこと
などなど・・・。

そうしたいろんな面から推定すると、卑弥呼は「ヤマト王国」にいたこと、そしてそのヤマト王国があったのは、纏向ではなかったかというお話でした。

まるでジグソーパズルのいろんな形のパーツを組み立てているかのような講演はとても楽しくてワクワクしました。子供のころ、「邪馬台国は沈んだ」とか読んだ記憶がありますが、地図が90度ずれているのであれば沈んでないかもってちょっと思ったりしました。

1800年の時を越えて古代を読み解く。まさにロマンです。

午後から「唐古・鍵遺跡」に行きましたが、「纏向遺跡」もいつか行ってみたいな。

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唐古・鍵遺跡散策
1時間30分の講演のあとは、各自13:00に近鉄 田原本駅に集合。
その前にお昼ご飯をGETせねば、と隣接する近鉄橿原店へ。
地下1階の「料亭の味さえき」さんで、蟹飯をGET。これが蟹たっぷりの優しい味で気に入りました♪ ワンコイン500円。
ぐぐってみたら、お店はここっぽい。
西大和さえき

おお!高級料亭! お昼にしか行けそうにないですね。



田原本駅に着くと、講演会場にこんなにいたっけと思うくらいの大勢の人。確かに定員は300名になってました。イヤホンガイドを装着し、唐古・鍵考古学ミュージアムの館長さんのお話を聴きながらの散策。



浄照寺、この地で銅鏡を鋳造していたとされる鏡作神社、蜂の大群が発生していて入れなかった安養寺、水門を守る龍にみたてた藁を神木に巻き付けて祀られている杵築神社、そして唐古・鍵遺跡史跡公園へ。

杵築神社のあたりは、中国や西国からの交易の品がつく場所だったようですし、史跡公園もこのあたりが環濠であったことがわかるように再現がされていました。
10月中旬というのにまだまだ熱かったけど、浄照寺では、銀木犀の花と香りを楽しめました。

史跡のすごさは、このあといった考古学ミュージアムで堪能できました。

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唐古・鍵考古学ミュージアム

公園を出るころ、突然の豪雨。 雨に煙る三輪山を眺めながら15分程歩き、ミュージアムへ。写真は、公園にあった再現された宗教的な建物とそのもととなった陶器に描かれた図柄。屋根のくるりんとした四方の装飾や鳥のオブジェ(?)がかわいらしい。



こうした図柄が描かれている弥生時代の遺物はこのあたりにしかないそうです。

ミュージアムの中は、重要文化財だらけ。きれいなヒスイの勾玉は超巨大。
ここで見た、唐古・鍵の環濠の全体像の模型が、いかにこの地域の文化が豊だったのかを感じさせました。

環濠から巨大な木材を運び、真ん中に宗教的施設、その周りに生活者の住居。幾重にも堀をめぐらせた環濠は、大きな二つの川による洪水を防ぐためのものだったと考えられています。卑弥呼はここで神に祈りをささげていたことがあったのかもしれませんね。

唐古・鍵考古学ミュージアム
 住所:奈良県磯城郡田原本町大字阪手233-1

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【滋賀】
観音の里 ふるさとまつり

今年も高月の「観音の里 ふるさとまつり」へ出かけました。これで3度目。

いつもより早く家を出て、現地に着いたのが10:40くらい。駐車場に車を停めて、高月駅に向かっていると、踏切の脇の草むらに撮り鉄さんたちが待機している。そこ入っていいのかしら? むっちゃ線路に近いけど? と思いながら駅に着くと、蒸気機関車が!

これが撮り鉄さんの狙いだったんです。

いいタイミングで「ふるさとまつり」の受付がある高月駅に着きました。
そして、いつものように、巡回バス乗り放題、観音さまたちがおわすお堂 見放題のフリーパスを買い(1500円)、駅の売店でお昼のおにぎりをGET。

今回は無理なく、また見たい観音様たちを最初と最後に入れて、あとはゆるゆるとこれまで行ったことのないお堂へいってきました。

今年のルートはこんな感じ
     ↓
己高閣・世代閣→保延寺阿弥陀堂→保延寺観音堂→円満寺→雨水観音堂→理学院→横山神社→渡岸寺観音堂
三体の阿弥陀如来坐像のある、保延寺阿弥陀堂の社務所(?)の縁側で、地元の方にお茶をふるまっていただき、池の鯉を眺めながら、おにぎりを食べました。このおにぎりにのっていたお味噌が超美味。山椒とフキの香りがする爽やかなおあじ。
それにしても、地元の方たちの心づくしがありがたい。どのお堂にも、地元の方がおられて「お茶どうぞ〜」と声をかけてくださって、お茶やお菓子をふるまってくださるんです。皆さんが観音様のようです。

最後に国宝で東洋のヴィーナス、渡岸寺観音堂の十一面観音さんにお目にかかってきました。いつみてもほれぼれするなめらかな曲線とお顔立ち。信長の焼き討ちから土の中に埋めて守ったという逸話にいつも感動を覚えます。
観音堂の雨だれ受け(?)のところに色づいた葉っぱが沈んでいて、もうすぐ秋だなぁと感じました。

このあと、隣の歴史資料館にいって、最後に橿原阿弥陀堂の大楠へお参りしました。

去年は、「このおまつりも私たちの代で終わりかも」とおっしゃっていましたが、今年は、渡岸寺観音堂の出店を駅に移し、幼稚園児の鼓笛隊などのイベントが開催され、若い人たちも参加する地域をあげてのおまつり感がありました。来年の日程ももう決まっている(10月の第三週の日曜日)ので、ご興味があればぜひ足を延ばしてみてはいかがでしょう。foxryo的にはオススメです。

★長浜・米原を楽しむ観光情報サイト: https://kitabiwako.jp/spot/spot_31225

お * し * ま * い

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