hideが見つけた瀬戸黒、それは人間国宝 故 荒川豊三さんの作品でした。可児にその資料館があるというので出かけました。そこには、志野焼発祥の地がこの久々利であることを発見した豊三さんの情熱があふれていました。そして、可児、いいとこです。巨大銅鐸もあります、素敵な文化施設アーラもあります。可児、いいかに? なんちゃって。
●荒川豊三資料館
場所は多治見から19号を北上し、織部の里あたりから西に可児へと抜ける山の中。
車でしか行けません(バス停はあります)。
さて、駐車場に着いたものの、資料館はいったいどこに?
山道を少し登ると、建物が見えてきます。
ここだ!と整備された階段を登っていくと、ところどころに休憩できる丸太の椅子が置いてあります。資料館は豊三さんが、鎌倉にあった北大路魯山人の窯を手伝っていた頃、実家のある多治見に帰って志野焼について調べていたら、この久々利で陶片を発見。
翌々日には、魯山人のところを出て、この地で発見した窯で、当時の製法で志野焼を復活させることに情熱を傾けたのだそう。志野といえば、瀬戸で焼かれていたと当時は言われていたので、大発見だったんです。
窯の場所も発見し、ここで作陶に励みます。この窯を開いたのは戦乱の世、瀬戸の山々が荒れ、薪がなくなったので織田信長に陶工たちが直訴して、うつったきた加藤家の兄弟のうちの一人。豊三さんはそれを調べ上げ、そしてその方に敬意を表して石碑を建てています。
外国人の篤志家がその情熱に感動し、100円を寄付してくださって窯や豊三の居宅をつくることができたんです。居宅自体は近くにあった民家を買って移築。それでも当時の100円は余ったというので、とっても大金だったんですね。
豊三さんは白洲雅子さんとも親交がありました。彼女は、ここを訪れ、割れた欠片を集めて漆と金とで陶磁器を修復する「よびつぎ」という技法によって形を戻された1つの美しい織部茶碗を気に入り、のちに執筆された「風姿抄」に載せたといいます。この織部茶碗は、色合いといい欠片の絵柄といい、まるで美しい演奏のようです。これを見たら、女子ならきっと気に入りますw
釉薬となる素材を砕くための水車を作ったり、自給自足のためにお茶の木を植えり、わさび畑を作ったり、ということだけでなく、窓から見える景色を整えていきました。
紅葉を植え、竹を植え、窯で燃やす薪になる木を植え、風情があります。
ところが今朝もイノシシがミミズを食べに来て土を耕していく(掘り起こす・・・)ので、少し管理が大変なようでしたw
この施設、可児市が5年ほど前から整備をして、とても居心地の良い場所になっています。資料館よりも、陶房やこの窯全体から豊三さんの志野や瀬戸黒への思いが伝わってきます。秋に紅葉が美しいでしょう。また訪れたい場所です。
☆荒川豊三資料館) 住所:岐阜県可児市久々利柿下入会352番地 TEL:0574-64-1461
美濃桃山陶の聖地・可児(by 可児市サイト)http://www.i-tools-dc2.net/minomomoyamato/pc/index.cfm
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●巨大銅鐸のある可児郷土歴史館
歴史の教科書で見た銅鐸。人の背の高さほどあることを初めて知りました。しかも細密な図柄が刻まれているのにも驚きを隠せません。弥生時代(紀元前10世紀ごろ)にこんな巨大なものを銅で作る技術があったんですね。
また、可児市には古墳がいっぱい。宿場町もあるし、太古からこのあたりは人が暮らし文明を築いてきたのでしょう。しかも、可児市にはマンモスみたいのもいたようです!(化石あり)
豊三さんの資料館のチケットを購入する際、「2つの資料館が見られる券がありますよ」と言われ、ちょうどhideが行こうとしていたこの可児郷土歴史館もあったのでそれをGET。豊三さんの資料館入館料は200円、そしてこちらも200円。2館あわせて300円。お得です。豊三さんの資料館から車で5分ほどのところにあります。
そして、なんといっても、貸し切り!
豊三さんの作品がこちらにも置いてあります。豊三さんがきっかけなのか、この地には古くから窯がたくさんあったことをこの歴史館で知ることができました。
ところで、なぜ祭祀用の銅鐸が各地で残っているかという仮説に、土に埋めていたから、ということが書かれていました。祭祀のたびに掘り起こして、使ったらまた埋めることが繰り返されていて、忘れ去られていったみたいです。
これを知り、ふと、戦乱の世にお寺ではご本尊を土に埋めて難を逃れたというのを思い出しました。大切なものを焼き討ちや火事や盗難などから守るための知恵だったんでしょうね。
銅鐸の実物が見られたことに感動したfoxryoでした。
☆可児郷土歴史館 住所:岐阜県可児市久々利1644-1 TEL: 0574-64-0211
可児市サイト:http://www.city.kani.lg.jp/2486.htm
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●街を好きになれそうな、アーラ
水曜日に配信している社内メルマガで取り上げた、地域の人たちの思い出作りをすることで観客数を約4倍にした可児市の文化創造センター・アーラ。
ちょうど郷土歴史資料館から20分ほどだとわかったので、いってみました。
可児駅や市内を通り過ぎたところに、初夏のような天気の中、子供たちが水辺で遊ぶのをお母さんたちが見守る、緑と青い空の間にあるオシャレな建物があります。
とても素敵な場所です。中に入ると、中学生や高校生が仲間とまるでカフェに集まっているかのように、窓際で勉強している。開放的な空間で思い思いの時を過ごしている感じ。
歩道には子供たちが彫ったっぽいレンガが、ところどころ敷かれています。
未来の演奏家プロジェクトの勧誘ポスターもあり、小学校でコンサートをするなど、子供たちと演奏家との交流も進めています。
生活の中にある芸術、文化を見出していく、そんな取り組みが感じられる場所でした。
☆YAHOO!ニュース 2018/2/20
劇場は、芸術ではなく、人のためにある 観客数を3.7倍にした劇場がやっていること
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●道の駅 志野・織部
この道の駅の陶器たち。昔ながらの器が多かったのが、ここ数年でオシャレになりました♪
ミッフィーの一人鍋を思わず買いそうになりましたw
早めの夕飯を「峠の茶屋みわ屋」でいただいていたら、営業時間が18時までなので器を見る時間がほとんどなくなってしまって残念。
あ、ちなみに、このセット「みわ屋御膳」は、鰻のひつまぶしもついて1,500円(税込み)。超おすすめです♪
「青いくま」でおやつを買って帰りました。
可児市、歴史があり、本当に素敵なところです。機会があったらまた訪れます♪
お * し * ま * い
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