観音の里におわす東洋のビーナスこと、国宝十一面観音様、そして、前回お会い出来なかった十一面千手千足観音様のところへと、またまた滋賀県高月町にでかけました。
高時川
●ふるさとまつり
毎年1日だけ、高月町の観音様たちを拝見できる「ふるさとまつり」
一昨年までは例年8月開催でしたが、昨年東京の博物館へ観音様たちに出張(?)にいっていただいていたため、時期をずらして10月に開催したら、「暑くなくていい!」ということになり、今年も秋に開催したのだそう。
あいにくの雨で人は少な目でした。
まずはちょっと遠くにある駐車場に車を停め、高月駅まで歩いていき、観音めぐり周遊バスチケットを購入。1日乗り放題の巡回バス。料金は1500円で、バスの乗り降りは自由、加えて乗客証を見せれば、拝観料もすべて無料というお得なチケットです。
ルートは4つ、乗り換えも可能。バスがくるのは30分に1本。好きなルートをめぐることができます。hideがこの日にしか御開帳されないという、柏原阿弥陀堂と片山観音堂、そしてfoxryoが行きたいと思っていた石道寺と西野薬師堂(充満寺)をメインに、2ルートを使うことを決定。
いざ、観音様たちにお会いしに、まずは栗ご飯を駅でGET!
転ばぬ先の杖、腹が減っては戦はできぬ。いや、これこそ、「備えよ、常に」w
まずは11:30のバスに乗って出発です♪
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●石道寺〜己高閣・世代閣
そして、最初のポイントは、石道寺。ここには可愛い十一面観音さんがおられます。バスを降り、公民館から山の方へ入っていくと、神社の反対側にお寺がある。このあたりは天台宗の山岳信仰が栄えた場所。
このお寺から、鶏足寺、そして己高閣・世代閣までの里山の道は湖北随一の紅葉の名所としてにぎわう場所なんだそう。今はまだ、青々としたもみじです。
それよりも可愛らしかったのは、放置されて野生化したお茶の木に咲く白い花。
最初は何の花かわからなかったのですが、お茶でした!
こうした発見があるのも里山を歩く楽しみです。
30分くらい歩くと己高閣・世代閣へ到着。
読めない・・・「ここうかく」と「よしろかく」と読むんですね。
ここには途中にあった鶏足寺の十一面観音さまをはじめ、いろんな重要文化財となっている仏像が安置されていて、見ごたえ充分です。建物は、お堂ではなく、倉庫のような建物なので、そこが収蔵庫だとは全く気付きませんでした。
そして、ここでつるりんこんと転んだfoxryo。スカート泥だらけになったのでしたw
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●渡岸寺と西野薬師堂
己高閣・世代閣でバスに乗り損ね、どこか行けるところはないかと、尾山薬師堂に30分くらいかけて到着したところで、バスがきちゃいました。せっかく歩いたものの、ここで30分使ってしまうと
目標仏に会えなくなってしまう・・・。
ということで、ちょうど来たバスに乗り、渡岸寺へ。
バスを降りて、歩いていると民家にとってもかわいくコキアが植えられていました。赤く色づいてきていてとってもキレイ。高月の街並みは、どこもこうしてきれいにお花があったり、整備されていたり、この地域を大切にしておられるんだなぁと感じます。
さて、渡岸寺はお祭り会場になっていて、沿道にはたくさんの出店が並び、射的など昔懐かしいものがありました。
そして、またまたあの美しい曲線美を再びみることが出来て大満足。あんなにバランス良く何百年と立っていることに改めて感動。ずっと眺めていても飽きない美しさです。
後ろ髪をひかれながら、いったん駅に戻り、違う路線のバスに乗り、前回お目にかかれなかった十一面千手千足観音様に会いにいきました。
西野薬師堂は、駅から20分くらいかかったでしょうか。
小さな観音様で、色は極彩色。金色がキラキラしています。平安初期に作られたといわれていたのですが、少し前に江戸のものだということが判明したそうです。
でもこの観音様、いまや大人気なんです。実際この日もお堂内はいっぱいになっていました。
なんていうか、愛嬌があるというんでしょうか。足も千足あるっていうのがどこにもない観音様にしています。
西野薬師堂には2つお堂があって、お目当ての十一面千手千足観音様のほかに、立派は十一面観音様と薬師如来様がおられます。こちらは平安時代のもので、大きさもあり、お顔もりりしく立派な仏像です。
こうした観音様たちは住民の方の手によって守られているっていうのが、本当にすごいことだなぁと思います。今や廃寺になってしまっているところが多いんです。次に行った片山観音堂の十一面観音様も廃寺になってしまい、お堂だけ神社の中にあるという状況になっています。
大切なものを守りたいという温かい心があるから、続いていることに感動を覚えます。
前回立ち寄ったものの電話せずに帰ったことをお話したら、「すぐに開けてあげたのに!そしたらゆっくり見られたのにねぇ」ととてもにこやかに答えてくださいました。さすが観音様を守る方々です。
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●琵琶湖を臨む片山観音堂
西野薬師堂から小さめのトンネルを通って琵琶湖湖畔へ。この片山観音堂は、唯一琵琶湖に面しています。
この階段を登りきると、そこは神社!?
あれ???
ヘンだなぁとちょっとだけ降りてみると、そこには本当に小さなお堂があり、その中に十一面観音さまが。蒼い観音さまという記憶だったのでぐぐって写真を見てみたら、頭上が青っぽいのと、光背に鮮やかな蒼や緑や紅が使われていたからだったのかもしれません。
お寺(本堂)部分はなさそうだったので、ここも廃寺になって住民の皆さんがお守りしているのでしょう。
琵琶湖の開運を守っていたとも言われていたのがしのばれる風景でした。
P.S.
来年度の観音の里ふるさとまつりは「2018年10月14日(日)です。
お * し * ま * い
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