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Foxryo's Note Pad

【初秋ドライブ旅】 滋賀高月・木之本 ルートWの観音様を訪ねて

2018年10月14日(日)




光明寺横山神社赤分寺赤後寺安念寺黒田観音寺
大澤寺柏原阿弥陀堂渡岸寺観音堂(高源寺)歴史民俗資料館

1,500円で観音様見放題(拝観料込み)、巡回バス乗り放題という大変有難い「観音の里 ふるさとまつり」に今年も出かけました。そのチケットを買いに高月駅へ行くと、駐車場は満車。臨時駐車場の方へ車を置いて、昨年回らなかったWルートのバスに乗り込みました。


青空の もののべの里



光明寺

年に1回の御開帳。高校生たちの力強い筆運びに目が釘付け。

ワクワクしながら、千手観音様にお会いできました。

室町時代につくられた観音様ですが、彩色が残っています。浅井家が庇護されたお寺だからなんでしょうね。このあたりのお寺はほとんどが信長様に焼き討ちにあっています・・・。

村人たちが懸命に守ってくださったからこうして今でも拝観することができていると思うと灌漑不快です。

ここから、イナゴたちが飛び交うあぜ道を歩きながら、赤分寺を目指す。
時間は、11時、まだこのころは、歩くのに気持ちのいい気温で、意気揚々としていたのでした。

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横山神社

赤分寺の方向は地図をみて理解していたものの、そろそろここかな、という距離感が間違っていましたw

どうやら「ふるさとまつり」ののぼりがないところは立ち寄りポイントじゃないんですね。
台風21号で折れた木の幹を見ながら奥に入っていくと、そこには折れた枝を焼いている地元の方たちが。

ここのお堂の馬頭観音様は、高月の歴史資料館で拝観できることをうかがいました。
神社なのに観音様?と思われる方も多いでしょうが、神仏習合。村の人たちがお守りしやすいようになっています。

そしてまた田んぼの中を賤ケ岳を見ながら、次のポイント 赤分寺へ向かいました。

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赤分寺

赤分寺の境内に入ると、ここにも説明員+お茶などのおもてなし係りの地元の方がまっていてくださいます。

お堂の前にいくと、「これに触れば十一面観音様の手とつないであるから、お参りしたことになりますよ。」と紅白の帯紐の先をみやると確かにお堂につながっています。

お堂の階段をのぼってお参りする力のない参拝者への優しい配慮ですね。

foxryo的には左隣におられた、弁財天様が印象的でした。とてもふくよかで、やさしくて美しい彩色が残っていること、そしてなんと頭に鳥居が立っている! 琵琶湖の竹生島にある弁財天さんと同じタイプなんだそう。千手ではないのですが、片方4本ずつくらいあった気がする。

珍しい弁財天様にお会いできました♪

お堂の脇にはアマガエルが、冬眠の支度をしているのか、じぃっとしていました。
もしかしたら、十一面観音様たちの化身だったのかもw

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赤後寺



青空の中、赤分寺から、田んぼの中をまた20分くらい歩いて到着。
立派な菩薩立像、千手観音立像があるお寺。ここも由緒あるお寺です。

平安時代初期の作で国の重要文化財。地元の人からは「転利(コロリ)観音」と呼ばれていました。災い転じて利となすということで、三回参拝すれば極楽往生できるともいわれているそうです。ひじから先がなくなっていますが、こうしたことも歴史の中でのいわれがきっとありそうです。

この写真のお堂は、下の方にあったのですが、とてもステキで気に入りました。



龍や麒麟や鳳凰、そして象などが彫られていて、扉も菊の花などのレリーフが美しい。
かつてもいまもたくさんの参拝者が訪れるのでしょう。

そして、このお寺の周りは、水郷ぽくてからぶき屋根が素敵な家がたくさんありました。
心が穏やかになる風景が広がるいい場所です。

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安念寺

赤後寺をあとにして、ここからは、また木之本ルートのW番バスに乗るべく、Uコースのバスでいったん北近江リゾートに戻りました。循環バスなので乗り間違えないようにしないとちょっと大変。といってもhideにお任せきりですがw

北近江リゾートには温泉施設があり、お風呂上りに飲む牛乳販売機がおいてある・・・。ついついここでコーヒー牛乳を飲んでしまいましたw

そしていざWルートのバスに乗り、木之本駅を通過し、3つのお寺を目指します。

ここは安念寺。藤原不比等の関係の人が開いたお寺で、この辺りは藤原家の人々が住んでいたそうです。台風の影響で、木がなぎ倒されたりしている中、階段を上っていると、もう形がなくなっているような観音様たちのお姿がお堂の中に見えてきます。

お堂の中で見ると、もうただの木(?)と化しているのに、階段から見た観音様たちはとても美しく見えたのが本当に不思議です。
ここのご本尊の聖観世音菩薩は村人たちが夏の行事で川で洗ったことから「いも観音」と呼ばれています。

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黒田観音寺

安念寺から1キロほど、お堂の赤い屋根を目印に歩きました。

行基が刻んだという18本の腕を持つ、ここの十一面千手観音様は、お顔がぽってり四角っぽい。平安時代初期のものだそうです。

ジィっと見入りたくなる立派な観音様で、地元の人からは「高観音さん」と親しまれています。

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大澤寺

黒田観音寺お堂の横から降りて行って、ちょっと歩くと、大澤寺があります。

ここも行基が刻んだ観音様をご本尊としています。

ここも信長に焼かれたお寺で、賤ケ岳の合戦のとき、この鐘をたたいて柴田勝家の家臣が秀吉がきたことを報せたといわれています。この鐘を平和を祈ってつかせていただきました。 そうそう、この近くの村に黒田官兵衛の生家があるそうです。





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柏原阿弥陀堂

昨年春に感動したケヤキのご神木。このあたりでは「野神」さまとして地域の方々から大切にされています。

ここのお堂にも、平安時代の薬師如来がおられます。

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渡岸寺観音堂(高源寺)

東洋のビーナスと呼ばれる国宝の十一面観音様。見るたびに自分の心持なのか、ライトの具合なのか違って見えます。

今回は少し黒くどっしりとした印象をもちました。きっと変化の激しい世の中になってきて確かな存在であるようにと救いの手をさしのべてくださっているのでしょう。

いつも見ほれるプロポーションです。

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歴史民俗資料館

渡岸寺をでたところにある「野神」さま。

八百万の神、観音様たちを大切にし続けている土地の方たちがいてこそなんだなぁと思います。
この歴史民俗資料館には、横山神社の馬頭観音様も安置されています。高月、そして今回回った木之本は、日本の原風景と心を残した素敵な場所です。

「このお祭りも自分たちができるうちはやりたいけど、若い人たちはここをでていってしまうから・・・。でも引き継いでもらいたい」と地元の方がおっしゃっていました。

浅井三姉妹の里としてNHK大河ドラマ「江」のあとは、道の駅も整備されて観光にも少し手が入ったぽいものの、ずっと引き継いでいくには工夫が必要なんでしょうね。
部外者のfoxryoとしてできること、それは、またあの美しい十一面観音様に会いに行くことですね。

お * し * ま * い


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